文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 

02 小説作品

葉桜の日 を読んだ。感想。レビュー

葉桜の日(新潮文庫) 作者:鷺沢萠 発売日: 2017/12/22 メディア: Kindle版 鷺沢萠はブロ友の湊さんが贔屓にされている作家さんで一度読んでみたいと思っていた。 ふらっと入った本屋にぱっと目にとまったので購入。 女流作家、35歳でお亡くなりになっている…

埼玉文学賞2019受賞作 ツクモの家 を読んだ。

www.saitama-np.co.jp 2019年はまだLGBTが流行っていた年だろうか? LGBTネタの小説は有り余るほどあり、普通の人間が出てくる小説よりも多いくらいである。 これは、ただLGBTではなく、さらに、捨て子、という設定も入れている。主人公はLGBTなので、必然的…

第163回芥川賞候補作 破局 遠野遥 を読んだ 感想 レビュー

破局 作者:遠野遥 発売日: 2020/07/04 メディア: Kindle版 これで、今回の候補作は全部読んだ。 最初に予想を言ってしまうと、わたしはこの「破局」が取るのではないかと考えている。 筋骨隆々でモテモテの慶応ボーイ、陽介が主人公なのだが、性格がカミュの…

第163回芥川賞候補作品 赤い砂を蹴る 石原燃 を読んだ 感想 レビュー

赤い砂を蹴る (文春e-book) 作者:石原 燃 発売日: 2020/07/13 メディア: Kindle版 これで、5作中4作読んだことになる。 ただ、残念ながら、今のところ、「これだ!」という作品はない。 石原氏は太宰治の孫とのことだが、作風は微塵も太宰ではない。よく見か…

第163回 芥川賞候補作 首里の馬 高山羽根子 を読んだ 感想 レビュー

新潮 2020年 03 月号 [雑誌] 発売日: 2020/02/07 メディア: 雑誌 超大雑把にあらすじを書くと、ある日庭に馬が迷い込んでくる、という話。犬や猫が迷い込んでくるかのように馬が迷い込んでくる。 主人公はWEB英会話の講師ような感じで、WEB謎々の出題者をや…

第163回 芥川賞候補作 三木三奈「アキちゃん」(文学界5月号) を読んだ。

文學界 (2020年5月号) 発売日: 2020/04/07 メディア: 雑誌 ネタバレあり ネタバレしないとレビューのしようがないので、ネタばらしすると、アキちゃんという女の子は今流行りのLGBTで、生物学的には男であるが、精神的には女の子なのである。 主人公は小…

第163回 芥川賞候補作 岡本学「アウア・エイジ(Our Age)」(群像2月号) 読んだ 感想

最初は映写技師の話で、古い映画館の中身など知らないので、なかなか興味深く読ませてもらった。主人公は映画技師のアルバイトをしている。かなり詳細に映画上映の手順が書かれている。フィルムの扱い方、停電の時、コマ落ち、などなど。 163回芥川賞候補作…

さぶ 山本周五郎 を読んだ 感想 レビュー

さぶ (新潮文庫) 作者:周五郎, 山本 発売日: 1965/12/28 メディア: 文庫 めちゃくちゃ面白い。山本周五郎が廃れない訳が分かった。 江戸時代の経師屋の話である。経師とは屏風や襖を作ったり修理したりする職人のことである。 江戸時代の庶民の話であるにも…

百万ドルをとり返せ!

百万ドルをとり返せ! (新潮文庫) 作者:ジェフリー アーチャー 発売日: 1977/09/01 メディア: 文庫 言わずと知れた名作。なんとジェフリー・アーチャーはガチで詐欺に遭って、その体験をもとにこの小説を書いたとか。 原題は「Not a penny more, Not a penny…

黒い雨 井伏鱒二 を読んだ 感想 レビュー 地図付き

黒い雨 (新潮文庫) 作者:鱒二, 井伏 発売日: 1970/06/25 メディア: 文庫 言わずと知れた名作である。 私は読む前、所詮単なる反戦反日左翼小説だろうと高をくくり、速読でさくっと読み終えてやろうと思っていたが が、 読み進めて速読などは到底出来なくなっ…

海辺の光景 安岡章太郎 を読んだ 感想 レビュー

海辺の光景 (新潮文庫) 作者:章太郎, 安岡 メディア: 文庫 戦後初期の作品である。しかし、古さなどは微塵もない。美しく、面白い作品。 内容は、ただ若年性?痴呆症になった母を精神病院に見舞いに行く話。 それだけなのに、家族の心情とか、社会の風潮とか…

一夢庵風流記 隆慶一郎 を読んだ。 感想 レビュー

一夢庵風流記 (新潮文庫) 作者:隆 慶一郎 発売日: 2011/06/01 メディア: Kindle版 ネタバレなし。 隆慶一郎作品は吉原御免状シリーズで最高に楽しませてもらった記憶がある。 漫画の花の慶次を読んでいたので、そのイメージが拭えなかったが、小説とは物語が…

点と線 松本清張 を読んだ 感想 レビュー

点と線 作者:松本 清張 発売日: 2012/09/20 メディア: Kindle版 恥ずかしながら松本作品を読むのはこれが初めてであることをここに告白する。 松本清張は比較的最近の作家なのかと思っていたが、実は横溝正史とほとんど変わらない。 松本1909-1992 横溝1902-…

ジョーカー・ゲーム 柳広司 を読んだ

ジョーカー・ゲーム (角川文庫) 作者:柳 広司 発売日: 2011/06/23 メディア: 文庫 ネタバレなし!!! 誰かが、 「ジョーカー・ゲーム面白いよ」 と言っていたのが頭の片隅に残っていて、自粛の暇つぶしでブックオフに行ったら100円で売っていたので買って帰…

仮面の告白 三島由紀夫 を読んだ。感想 レビュー

仮面の告白 (新潮文庫) 作者:由紀夫, 三島 メディア: 文庫 三島の自伝的小説である。 二十四歳でこれを書くとかって、どれだけ天才なの? 文章はもとより、構成もシナリオもピカイチである。 もちろん、読みにくい小説ではある。さくさく読める小説とは全然…

螢川 宮本輝 を読んだ

螢川・泥の河 (新潮文庫) 作者:輝, 宮本 発売日: 1994/11/30 メディア: 文庫 宮本輝の芥川賞受賞作品。非常にレベルの高い芥川賞作品である。 宮本輝の小説は一言で言うと「めちゃくちゃ上手い」 読みやすいし、場面がすらすらと頭に入ってくるし、人間は目…

橋ものがたり 藤沢周平 を読んだ 感想 レビュー

橋ものがたり (新潮文庫) 作者:周平, 藤沢 メディア: 文庫 橋をからめた10編のものがたりが納められている。 どれも江戸町人の話であり、チャンチャンバラバラは入っていない。武士もほとんど出てこない。 舞台が江戸なので知った地名がちょくちょく出てくる…

ベッドタイムアイズ 山田詠美 を読んだ 感想 レビュー

ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背骨 (新潮文庫) 作者:詠美, 山田 発売日: 1996/10/30 メディア: 文庫 スプーンというイカレた黒人とキムという日本人ビッチが同棲する話。 キムは韓国人ではなく日本人だ。紛らわしい命名である。中学の時、木村君…

Xの悲劇 エラリークイーン を読んだ 感想 レビュー

ネタバレなし。 推理小説のネタをばらすほど野暮ではない。 Xの悲劇 (角川文庫) 作者:エラリー・クイーン 発売日: 2009/01/24 メディア: 文庫 Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫) 作者:エラリー・クイーン 発売日: 2019/04/24 メディア: 文庫 ↓わたしが読んだ…

犬とハモニカ 江國香織 を読んだ 感想 レビュー

犬とハモニカ (新潮文庫) 作者:江國 香織 発売日: 2014/12/22 メディア: 文庫 川端康成文学賞を取った作品らしい。 30ページほどの短編である。様々な人物の視点から、ある空港での出来事を描写した実験的な作品。短い作品なのであるが、濃密に描かれている…

武器よさらば ヘミングウェイ を読んだ 感想 レビュー

わたしはもともとマスクはしない質だし、買おうと思っても買えないので、別にどうでもいいや、という感じなのだがトイレットペーパーがないのは最悪である。いつもはガラガラガラガラと豪快に出して拭いていたが、昨日からは使用制限をかけて、ほんのちょっ…

死者の奢り 大江健三郎 を読んだ 感想 レビュー

死者の奢り・飼育(新潮文庫) 作者:大江 健三郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2014/03/14 メディア: Kindle版 一読して非常に村上春樹に似ていると思った。それは、主人公がどこか虚無的なところ。 女が、独自の論理を持っているところ。 死者達がプー…

犬神家の一族 横溝正史 を読んだ 感想 レビュー

しっかし、連日コロナコロナで大騒ぎしていい加減飽きた。致死率も死亡者数も感染力もインフルエンザの方が上。正直何を騒いでいるのかわからん。 やっかいなイベントが中止になってくれるのは嬉しい限りであるが、楽しみにしていたイベントが中止になるのは…

楊貴妃伝 井上靖 を読んだ。感想 レビュー

楊貴妃伝 (講談社文庫 い 5-2) 作者:井上 靖 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1972/09/01 メディア: 文庫 唐の玄宗の時代。安禄山の乱により非業の死を遂げる。絶世の美女とうたわれる楊貴妃の入内から死までを描く作品。 面白すぎる史実なので、つまらない…

娼婦の部屋 吉行淳之介 を読んだ 感想 レビュー

娼婦の部屋・不意の出来事 (新潮文庫) 作者:吉行 淳之介 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1966/11/14 メディア: 文庫 吉行淳之介ほど有名で且つ読まれていない作家は希なのではないだろうか。 吉行作品は何作か読んだことがあるが、疲れるのである。しかも…

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 村上春樹 を読んだ 感想 レビュー

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)新装版 (新潮文庫) 作者:村上 春樹 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2010/04/08 メディア: ペーパーバック 今タイトルを打ち込んでいて気がついたのであるが、普通にワープロソフトで「おわり」打って変換…

静物 庄野潤三 を読んだ 感想 レビュー

愛撫 静物 庄野潤三初期作品集 (講談社文芸文庫) 作者:庄野潤三 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/04/25 メディア: Kindle版 これも名作と言われているものであるが、正直難解な作品である。 作品自体が読みにくいとか言う意味ではない。内容は、ごく平…

夏の闇 開高健 を読んだ 感想 レビュー 

夏の闇 (新潮文庫) 作者:開高 健 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1983/05 メディア: 文庫 名作中の名作と言われている作品である。 わたしは開高健の名前をその作品ではなく、万年筆で知っていた。モンブラン149の1970年代ごろの作品が開高モデルと呼ばれ…

幼な子の聖戦 木村友祐 を読んだ 芥川賞候補作品 感想 レビュー

幼な子の聖戦 作者:木村 友祐 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2020/01/24 メディア: 単行本 すばる 2019年 11 月号 [雑誌] 作者: 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2019/10/04 メディア: 雑誌 わたしはすばるで読んだ。 また方言だよぉ、と辟易しながら読…

背高泡立草 古川真人 を読んだ 芥川賞候補作品 感想 レビュー

無事残りの2冊も借りられた。 芥川賞候補作品がこんなにサクッと借りられてしまう。芥川賞の世間からの注目度が下がっていることを痛感せずにはいられない。 ただ、ここまで芥川賞作品や候補作品を読み進めてくると、それはなんとも仕方が無いようにも思えて…