文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

一路 を読んだ

ちょっとほったからかしたつもりが、ひと月も経っている。時の経つのは早い。恐ろしい。

 

 

 

 

つまらなくはないのだが、浅田作品としたらちょっと、いや、かなりデテールが甘いというか、プロットが甘いというか、そういう粗が目に付く作品。

 

具体的には、悪役の叔父があまりにも悪役過ぎだったり、殿様があまりにも善人過ぎだったり、最後の方に唐突に出てくる剣の達人が、あまりに人間離れしていたり、主人公は頭が良いのか鈍感なのか、キャラクターがはっきりしない、などなど。

 

ひと言でいうと作品の中にリアリティを感じられなかった。それでも、最後まで読ませる浅田節は流石としか言いようがないのであるが。壬生義士伝蒼穹の昴などと比べてしまうと、どうしても手放しでは褒められないのである。