文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

2023-01-01から1年間の記事一覧

猛烈な自己愛との葛藤

先日、ある成功者の講演会に行った。成功者は年収数億円だという。その成功者が繰り返し言っていたことは、与えることの重要性である。しかし、そこにはリターンを求めていいという。 「自分のためだけに何かするのではない。人のために何かをする、でも、そ…

グランド・ブダペスト・ホテル を観た。

グランド・ブダペスト・ホテル (字幕版) ウィレム・デフォー Amazon わたしはこの作品が上映されていた頃から観たいと思っていた。 当時は蔦屋でDVDを借りていたので、借りようか借りまいか迷った。プライムビデオにはあったが有料だったので敬遠していた。…

人間は死ななくなったときが、本当に死ぬときである。

政治家はロクなことをしない。周知の事実である。 特に最近しでかしたロクでもないことは、自転車ヘルメットの努力義務である。努力義務はそうする必要が全くないにもかかわらず、ロクでもない市民が頭にヘンテコなものをかぶり始めた。 おかげで、私がいつ…

僕と彼女のファースト・ハグ を観た

僕と彼女のファースト・ハグ(字幕版) チャン・ユエン Amazon 中国の映画であるが、非常に面白い。コメディである。 ネタバレあり 男は過度の潔癖性で、すべて計画通りに進まないと許せない。そんな自分が嫌なのか、自殺を計画通りに行おうとすると、女に邪魔…

次元大介 を観た

次元大介 玉山鉄二 Amazon Amazon限定らしい。 次元が太ってて全然似ていなく、なんでこんなミスキャストをするのかと思ったら、前作も玉山氏が出演していて、当時はやせていて次元に似ていたらしい。 顔がまん丸くて、なぜ次元なのか訳が分からなかった。黒…

イスラエル・パレスチナ問題にはなにもコメント出来ない。

ハマスをテロだと言えば、無差別爆撃を繰り返しているイスラエルはテロテロであるし、最初に攻撃したハマスが悪いと言えば、攻撃の応酬は今に始まったことではないし、そもそも、パレスチナの土地に人口国家を作ったからだと言えば、聖書にユダヤ人のための…

人類よ、滅びを意識して滅びよ

よく政治の目的として、国民の生命と財産を守る、とか文化的な生活、社会保障、自由及び幸福の追求。これは国民が憲法で政府に命令している。近代国家、近代憲法はどこも似たような内容になっている。ただ、言うまでもなくこれは西欧近代の価値観である。資…

民主主義が終わる構造的、または現実的な背景 そして次の政治形態

公務員はパブリックサーバントである。日本語では公僕と呼ぶ。「僕」はしもべである。使用人である。公僕はパブリックサーバントの直訳である。 では、国民のシモベだと認識している公務員はいるだろうか。いない。国の高級官僚だけではなく、都道府県市町村…

君たちはどう生きるか を映画館で観た。感想 批評

本作は典型的なファンタジーアニメである。行って帰ってくる。主人公の行動を補助する案内役がいる。普通案内役はオルフみたいに可愛い道化なのであるが、本作はオジさん鷺。 タイトルが哲学者の著作と同一であり、前回が飛行機作りの真面目な作品であったの…

民主主義はどこで道を過ったか

世の中には「えせ民主主義」や「なんちゃって民主主義」などと民主主義を揶揄する言葉がある。ならば、真の民主主義や完全民主主義が存在するのであろうか。そんなものはない。 多くの人間は民主主義が尊いものであると信じて疑わぬので、目の前の民主主義を…

秋瑾 -競雄女侠- を観た

なんと秋瑾は実在の人物。辛亥革命が成功するまでは、こういう無数の革命分子が、不発弾のごとく散っていってのだろう。 彼らは決して犬死にではない。偉大なる死である。偉大なこと、偉大だと信じることに命を賭す、というのは実に尊い生き方ではないか。 1…

宮台真司が襲撃された理由をわたしなりに考えてみた

昨年末に宮台氏は襲撃された。犯人が自殺したため動機は不明である。そこでわたしなりの考察をしてみた。 最近、宮台氏の言説が変わっているように思うのはわたしだけではないだろう。けつ舐め宮台ファンは気付かないだろうが、一昔前の宮台氏はもっと「価値…

相変わらずトラックボールマウスは優秀である。

yoshinori-hoshi.hatenadiary.jp 前回電池を入れたのが2022年11月16日。で、今日切れた。 なので、255日間電池がもったことになる。 やっぱりエボルタネオには適わない。改めてエボルタネオのすごさを知る。 ちなみに、日数計算にはこのサイトを使った。 日…

今回はどんぴしゃり。100%当てたぜ! 芥川賞の今後について

芥川賞に市川沙央さん「ハンチバック」 記者会見で「どうして2023年にもなって初めてなのか」 直木賞は2作品:東京新聞 TOKYO Web 第169回芥川賞 受賞作大予想!! - 文学・文具・文化 趣味に死す! もうタイトルの通りで他に言うこともないのであるが、完璧…

男市の案内が来ていた

うーん。行けるか。 夏用の紺ジャケットがほしい今日この頃。

第169回芥川賞 受賞作大予想!!

今回のノミネートは以下の通り。詳しい感想はそれぞれのリンク先に。 ハンチバック 市川沙央 を読んだ - 文学・文具・文化 趣味に死す! 第169回芥川賞ノミネート作品 千葉雅也「エレクトリック」(新潮2月号)を読んだ - 文学・文具・文化 趣味に死す! 第1…

第169回芥川賞ノミネート作品 石田夏穂「我が手の太陽」(群像5月号) を読んだ

我が手の太陽 作者:石田夏穂 講談社 Amazon 群像5月号は売り切れでリンクが出てこなかった。わたしは群像で読んだ。 石田氏の前候補作の感想はこちら。 第166回芥川賞候補作 石田夏穂「我が友、スミス」を読んだ - 文学・文具・文化 趣味に死す! 今回は前作…

第169回芥川賞ノミネート作品 乗代雄介「それは誠」(文學界6月号)を読んだ

文學界2023年6月号(創作 乗代雄介「それは誠」 九段理江「しをかくうま」 文藝春秋 Amazon 乗代氏は今回4度目のノミネート。ちなみに、過去3作品は全部読んでいる。 第166回芥川賞候補作 乗代雄介「皆のあらばしり」 を読んだ - 文学・文具・文化 趣味に…

第169回芥川賞ノミネート作品 児玉雨子「##NAME##(ネーム)」(文藝夏季号)を読んだ

文藝 2023年夏季号 河出書房新社 Amazon 2006年から2008年の物語と、2017年の物語が同一の主人公で描かれている。主人公はいわゆるジュニアアイドルであり、2006年に於いて、現在では児童ポルノに該当する活動をしている。 しかし、当時は児童ポルノ自体の概…

君のためのタイムリープ を観た

君のためのタイムリープ リウ・イ―ハオ(劉以豪) Amazon なんとも安直な邦題であるが、原題は「帯我去月球」わたしを月に連れてって、である。原題のままでもよかった気がする。 主人公は30代になって、高校生の時に好きだった女の子と会う。その女子は高校…

第169回芥川賞ノミネート作品 千葉雅也「エレクトリック」(新潮2月号)を読んだ

新潮 2023年2月号 新潮社 Amazon 選考会は7月19日らしい。 余裕で全部読めそうである。 千葉氏は三度目のノミネート。 過去のわたしの書評をみたら、ケチョンケチョンに貶していた。 デッドライン 千葉雅也 を読んだ 芥川賞候補作品 感想 レビュー - 文学・…

候補作、全部揃った。

今回は全部読めそう。 ハンチバックはもう書評書き終わってるし、ネームも図書館で読んできた。 その他の候補作も全部揃ったし、あとは読むだけ。

第169回芥川賞ノミネート作品

第169回芥川賞候補5作が発表!2人が初ノミネート、千葉雅也さんは3回目、乗代雄介さんは4回目の候補入り | ほんのひきだし ・石田夏穂「我が手の太陽」(群像5月号)・市川沙央「ハンチバック」(文學界5月号)・児玉雨子「##NAME##(ネーム)」(文藝夏季号…

チャット GPT 最近謝られてばっかりで使えない。

チャットGPT、使ってみたら面白くていろんな事を聞きまくった。 するとときどき ??? と思う回答があるので、重ねて質問すると謝ってくるのだ。 んな事が何回かあって、最早信用がた落ちである。 知ったかぶりの嘘つきやろうに見えてきた。 わからないこと…

すもも を観た

すもも 高杉瑞穂 Amazon 極めて低予算で作られた映画であることはわかる。 チョーつまらないわけではないのだが、どうしてもいろいろ引っかかる。 たとえば、大砲爆発のシーン。あれはないだろ。音だけで十分爆発したことはわかる。 あと、なぜバッドエンド…

犬王 を観た

劇場アニメーション『犬王』 アヴちゃん Amazon 話の内容は良いのであるが、音楽が……。 なぜか琵琶なのにロックンロールギターの音がする。 近年のロックバンドの音になってしまっている。 べつにロックバンドの音楽がBGMとして流れるならばなんら苦言はない…

ハンチバック 市川沙央 を読んだ

ハンチバック 作者:市川 沙央 文藝春秋 Amazon 文學界(2023年5月号)(第128回 文學界新人賞決定発表) 文藝春秋 Amazon 文學界新人賞受賞作である。 これは文句なしで受賞したことだろう。久しぶりに圧倒的な出来映えの作品を読んだ。 ネタバレ有り ハンチ…

アナザーラウンド を観た

アナザーラウンド(字幕版) マッツ・ミケルセン Amazon デンマーク映画である。 冴えない教師が体内のアルコール濃度を一定に保つと、パフォーマンスが上がる、という話を信じて、経に酒を飲み続けるという話。 話の筋がドラえもんである。ドラえもんの道具が…

サンザシの樹の下で を観た

サンザシの樹の下で(字幕版) チョウ・ドンユィ Amazon 1970年代の中国。真面目に共産主義をやっていた時代である。 党の幹部の息子と、知識階級ゆえに思想改造されている家族の娘の恋愛映画。 まったく派手さはないが、引き込まれる映画である。めずらしく…

がらんどう 大谷朝子 を読んだ

すばる2022年11月号 集英社 Amazon すばる文学賞受賞作品である。 文学賞受賞作品にしては非常に読みやすい作品。すらすらと読め、また登場人物も等身大である。 テーマは結婚をしない女性、結婚を諦めようとする女性、それに付随して、卵子凍結や同性でのル…