すばる文学賞受賞作品である。
文学賞受賞作品にしては非常に読みやすい作品。すらすらと読め、また登場人物も等身大である。
テーマは結婚をしない女性、結婚を諦めようとする女性、それに付随して、卵子凍結や同性でのルームシェア、などが詰め込まれている。
さらっと読めるがパンチがないと言えばそうかもしれない。だが、そこが逆に新鮮かも知れない。
ストーリーの展開が今ひとつだと思った。行き当たりばったりというか、断片的というか。
文章は面白いし読みやすい。
続編が書けそうな作品。死んだ犬を軸にもう1話書いても面白そうだし、和歌山のポロシャツを着てる同僚とか、面白そうなキャラが結構いる。
あまり賛否を呼ぶ作品ではないだろう。大勢の人が普通に評価するのではないだろうか。
私はすばるで読んだ。調べたら単行本が出ていた。この表紙は何を意味しているのだろうか? 表紙と作品の中身が会わない気がする。本作は結構ポップな作品である。