文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

アナザーラウンド を観た

 

 

デンマーク映画である。

 

冴えない教師が体内のアルコール濃度を一定に保つと、パフォーマンスが上がる、という話を信じて、経に酒を飲み続けるという話。

 

話の筋がドラえもんである。ドラえもんの道具が酒。最初は、酒の力で人生好転するが、だんだん酒が増えて滅茶苦茶になる。あまりにも、予想がつきすぎる話。

 

さすがに飲み過ぎに気がつき、酒を断つが、仲間の1人は酒が進みすぎて死んでしまう。それもまた人生である。

 

知り合いの酒飲みはよく言っていた。酒飲んで死ぬなら本望、と。

 

酒が最悪ドラッグであることは間違いない。健康に多大なる害を及ぼし、年間300万人が酒の犠牲になっているとか。そして、周りにも迷惑をかける。

 

www.afpbb.com

 

日本でも毎年3万人がアルコールの犠牲になっている。コロナなんて屁のカッパなのだ。コロナ対策する暇があるならアルコール対策をするべきである。

https://www.j-arukanren.com/file/al-hakusyo.pdf

 

この映画はアルコールの怖さが分かるので、その点では評価出来ると思う。

 

ドラック撲滅NPOみたいなのがあり、その関係者が言っていた。

「なぜ、危険ドラックであるアルコールが禁止されないのか。昔からあるからである。もしアルコールが近年発見されたものだったら、間違いなく禁止されている」

サンザシの樹の下で を観た

 

 

1970年代の中国。真面目に共産主義をやっていた時代である。

党の幹部の息子と、知識階級ゆえに思想改造されている家族の娘の恋愛映画。

 

まったく派手さはないが、引き込まれる映画である。めずらしく、善人しかでてこない。悪意を持った人間が出てこないのである。それでも、時代の制約があり、その制約の中で愛を育むのである。

 

役者が素晴らしい。静秋は純朴な田舎娘という雰囲気をよく出している。

 

最初この役者と同一人物ということがまるで分からなかった↓

 

しかし、純朴と言うだけではなく、茶目っ気もあり非常に好感がもてる。この時代に仮託しなければ、こういうキャラクターは生み出せなかっただろう。

 

プライムで観られるので、恋愛映画が好きな人にはお勧めである。

 

 

 

ネタバレ注意

 

 

 

 

ウルトラバッドエンドで終わるので、後味は良くないのであるが、ああするしかなかったのだろう。ハッピーエンドで終わったら、それはそれで違う気がする。

 

実話を元にして作ったようなことが書いてあったが、どこまで本当だかはよくわからない。しかし、中国も変わったものである。今やデジタル大国。まだ田舎の方に行けばこの映画のような雰囲気は残っているのだろうか?

がらんどう 大谷朝子 を読んだ

 

 

すばる文学賞受賞作品である。

 

文学賞受賞作品にしては非常に読みやすい作品。すらすらと読め、また登場人物も等身大である。

 

テーマは結婚をしない女性、結婚を諦めようとする女性、それに付随して、卵子凍結や同性でのルームシェア、などが詰め込まれている。

 

さらっと読めるがパンチがないと言えばそうかもしれない。だが、そこが逆に新鮮かも知れない。

 

ストーリーの展開が今ひとつだと思った。行き当たりばったりというか、断片的というか。

 

文章は面白いし読みやすい。

 

続編が書けそうな作品。死んだ犬を軸にもう1話書いても面白そうだし、和歌山のポロシャツを着てる同僚とか、面白そうなキャラが結構いる。

 

あまり賛否を呼ぶ作品ではないだろう。大勢の人が普通に評価するのではないだろうか。

 

私はすばるで読んだ。調べたら単行本が出ていた。この表紙は何を意味しているのだろうか? 表紙と作品の中身が会わない気がする。本作は結構ポップな作品である。