2006年から2008年の物語と、2017年の物語が同一の主人公で
しかし、
2017年は児童ポルノに関する法律が施行されて、主人公が
この作品がいつ書かれたのかはわからないが、明らかに、
また過去を、過去形、回想、という形で記述するのではなく、
ただ、ジャニーズ問題、
あと、
さらに欲を言えば、過去では本人含め誰も児童ポルノとは思わずに行われていた慣行が、いつから児童ポルノに該当して糾弾の的になったのか、その空気の変化を書いて欲しかった。
しかし、それをやると絶対悪でなくてはならない児童ポルノ自体を客観視して、相対化してある意味擁護する形になる。それは、絶対悪としなければならないジャニーズ問題に対する客観視ということになるので、昨今の空気では難しい。
しかし、絶対悪とは所詮社会が作り上げた幻に過ぎないのだから、文学はあえてそこに切り込んでいく必要があると思う。ナチスを絶対悪にして滅んでしまったドイツ哲学の轍を踏んではならないと思う。