ハマスをテロだと言えば、無差別爆撃を繰り返しているイスラエルはテロテロであるし、最初に攻撃したハマスが悪いと言えば、攻撃の応酬は今に始まったことではないし、そもそも、パレスチナの土地に人口国家を作ったからだと言えば、聖書にユダヤ人のための土地と書いてあって奪われたものだ、などなど、もはや正統性は複雑怪奇になってしまっている。
ロシア・ウクライナ戦争の時は、突然ロシアが攻め込んだので、我々欧米諸国はチャイコフスキーの演奏を取り止めるなど、ウクライナの側に立った。
しかし、イスラエル・パレスチナ問題は、特殊利害でもない限り、どちらの側に立つのも不可能ではないだろうか。安易にハマスが悪いと言えば、イスラエルの行状を肯定することになるし、イスラエルが悪いと言えば、ハマスの殺人を是認することになってしまう。
双方矛を収めよ、としか言えぬ。犠牲者の少なきことを祈るしかない。
岸田は極めて無能な総理だと思っていたが、今回の中立的発言は支持する。イスラエル支持の署名をしないことによって、ネタニヤフに感謝されなかったが、それがどうというのだ。最後まで中立を貫いて欲しい。
また、どちらにも汲みせぬ日本だからこそ、平和のため成せることがあるだろう。岸田は支持率を上げるチャンスである。働きどころぞ。