なんとも安直な邦題であるが、原題は「帯我去月球」わたしを月に連れてって、である。原題のままでもよかった気がする。
 
主人公は30代になって、高校生の時に好きだった女の子と会う。その女子は高校時代は輝いていたが、夢破れて38歳で自殺する。
 
主人公がタイムリープして38歳で死ぬ同級生を救おうという話。
 
38歳で死ぬ同級生の女性は、歌の才能があり、小室哲哉に見出されて東京にいく。しかし、アルバムを一枚出しただけで、鳴かず飛ばず、失意のうちに自殺(明確には描かれていないが)する。
 
謎の花売りから三日間だけ過去に戻れる花を買った主人公は、彼女が小室哲哉のオーディションを受ける三日前にタイムスリップする。彼女がオーディションに合格したのが不幸の始まりと判断した主人公は彼女のオーディション受験を妨害するのであるが……。
 
 
ネタバレあり
 
 
その妨害方法があまりに子供っぽい。ちなみに主人公の実年齢は38歳である。
 
まず、オーディションが中止になったという偽電話がかかってきたと嘘をついて騙そうとするが、確認されてすぐにバレる。
 
教員のフリをして自宅に電話をかけて、親に止めさせようとする。
 
オーディション会場に向かうチャリンコのタイヤをパンクさせる。
 
オーディション用のテープを破壊する。という幼稚なことばかり。
 
発想が小学生である。
 
アルバム一枚出すだけの実力はあるのだから、自殺に至らないもっと建設的な提案をしてやれば、みんなハッピーになれたのではないだろうか。例えば、資金的に苦しいなら爆上げする株をいくつか教えてやるとか。
 
そんな感じでちょっと脚本に難ありと感じてしまった。