文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

囚われた国家 を観た

 

 

 

いろいろ日本を馬鹿にした映画はあるが、これほど日本を馬鹿にした映画があるだろうか。

 

アメリカは宇宙人と戦って負けて、宇宙人の支配を受け入れる。宇宙人は地球からいろいろ搾取する。宇宙人と手を結ぶ上流階級は豊か。下層民は貧しい。

 

ん? どっかで聞いた話ではないか。

 

アメリカと宇宙人を、日本とアメリカ、に入れ替えれば、戦後日本の体制そのものではないか。

 

とくに、最近パンとサーカスを読んだのでその思いが強い。結局アメリカに逆らえない日本。宇宙人に逆らえないアメリカ。

 

本作品は宇宙人とエスタブリッシュメントに一矢報いようと、テロを計画する。まぁ、宇宙人一人吹き飛ばした所で、構造は変わらない。

 

この映画を観る限りだと、アメリカの占領統治がそこそこ上手くいっているように、宇宙人の占領統治も上手くいっているように見えるのだが。

 

問題は占領されているという魂の葛藤である。最近の日本にはもうそれはないような気がする。占領されてようがなんだろうが、今が楽しけりゃそれでいい。自分よりも不幸な人間がいればそれでいい。

 

この映画の空気感もそんな感じなのだ。