豚一頭から50gしかとれない超希少部位である。
500g買ったから豚10頭分である。
なんでも犬猫の年間殺処分頭数は4~5万頭らしくて、テレビか何かで涙ながらに、
「わんちゃん、ねこちゃんを救いましょう!」
的なことを訴えていた人がいたが、豚を十頭も喰っちゃったぜ。
調べたら豚の年間出荷頭数は600万頭で、国内だけでそれだけいるのだから、輸入を含めたらもっと喰ってるはずである。
しかし、不思議なもので、犬猫の殺処分は可哀想だと思うのであるが、豚肉を食いながら殺害される豚に思いを馳せたことはない。
喰うと成仏するというのは、全く人間様のご都合主義の極みのような思想で、もし自分が殺された上に喰われたいかと問われれば、せめて殺すだけにして、と思うのが普通ではなかろうか。
前置きが長くなった。
トンビキとは、カシラの一種。鼻の横の筋肉である。コメカミの下あたりだろうか。ちなみにコメカミは豚一頭から200g取れる。コメカミは前にここで紹介したことがある。
雑学であるが、豚一頭から取れる肉は体重の43% 100kgの豚から43kgの肉が取れると言うことである。ちなみに「さくらポーク」さんの一頭売りで肉(46kg)の内訳を見てみると、
ロース9kg、肩ロース4kg、バラ9kg、モモ12kg、ウデ12kg
だそうである。いかにトンビキが貴重かよくわかる。
実に良い色をしている。包丁を入れると、引き締まっているのがよくわかる。
この日はわたしの好物である青菜和えを作った。
まず、すり下ろしニンニク、醤油、酒、唐辛子にしっかりつけ込む。長ければ長いほどベスト。
火の通りが遅いので、青菜よりも先に炒める。
完成! 最後は水溶き片栗粉で、青菜のエキスとつけ込んだ醤油などにとろみをつける。このとろみが肉と野菜に絡んで最高なのである。