自立とひとり暮らしは違うと思う。独立とも違う。
というか、CHINTAIははてなのスポンサーで、前もひとり暮らしというお題を出したので、同じのが使えずに自立にしたのだとは思うが。
わたしは収支だけ見れば自立している。そんなのは普通の大人は当たり前で、しかし、その収支を細かく見ていくと、必ず様々なところに依存している訳であって、ちょっと考えれば支えられて生きていることがわかる。わたしは自立しています、などと宣言できるものはいないはずだ。
無人島でひとり暮らししようと、太陽と土の恵みが必要だ。そもそも、己の存在自体が己自身によるものではない。
お題の趣旨とは異なるが、自立という概念は近代の個人主義とつながっていて、個人主義を前提としない限り成り立たない。
ただ、もう個人主義は行き詰まっているので、今後自立などというワードが、従前の意味を持って響くかどうか。
「君ももう二十歳を超えたのだから、そろそろ自立しなけれな」
などという親戚のおじさんは今後現れない。わたしの周りを見回しても、年取ってそんなことを口にするような友人はいない。それよりも、いかに社会に根を伸ばして、頼れる存在を作り、支え合っていく、その方が重要だろう。