服の整理をしている。必要以上に服を持ちすぎている。なぜ、必要以上に服を持っているのか。おそらく、多くの人と同じ理由だろう。捨てないからだ。捨てないから、服が次々と増えていく。
着もしない服をなぜ捨てないのか。着もしない服をいつか着るかも知れないと後生大事に保管しているのは、外れた宝くじを、見間違えかも知れないから、と持っているのと同じ発想だ。
気に入らないので着ない服は、とっておいたところで着ることはない。気が合わずに別れた女と再び縒りが戻ることがないのと同じである。
気に入らない服、似合わない服にクローゼットを占領させておく必要はない。すべからくリサイクルショップへ持ち込んで、似合う人に譲るべきである。それが、自分にとっても、服にとっても、お互いのためになる。
と、明日いらない服を売りに行こうと思っているのだが、落合先生風文体で書いてみた。落合先生は服装術だけではなく、文章術についての本も出して頂きたかった。落合文章には気品があるのだ。人を見下したような気品が。落合先生の圧倒的ダンディズムと相まって、その見下し感がたまらなく快感なのである。