落合先生の書籍に華麗なるギャツビーの話が出ていて、そのことについては以前書いた。
華麗なるギャツビー(1974) を観た - Yoshinori Hoshi Official blog
先日に引き続いて、華麗なるギャツビー(2013)を観た - Yoshinori Hoshi Official blog
そう言えば先生の書籍にはもあったな、と借りてきた次第である。
観て驚いた。なんと3時間58分もあるではないか。4時間である。一日では観終わらなかったので二日に分けた。
さて、落合先生の著作、「男の服装 お洒落の基本」P148にはこのようなことが書かれている。
ルートヴィヒが従者に手袋を外せ! と命令するシーンがある。王は従者ごときが権力の象徴である手袋をしたまま、暖炉に薪をくべていたのが気に入らなかった。
このシーンは1時間55分ごろ現れる(この後さらに映画は2時間続く)。
わたしのこのシーンに対する解釈はこうだ。ルートヴィヒは今で言うところのLGBTなので、男の従者に興味を抱く。それで、男の手を見たかったのである。だから、手袋を外せ、と命令した。
手袋の老舗、メローラはこの映画のために300双の手袋を用意したようで、猫も杓子も手袋をしている。なのに、手袋を外せと命令をしたのはあの一回きりだ。
とにかく長くて疲れるので、ルートヴィヒや当時のヨーロッパをwikiなどで調べながら観ていた。おかげで少し詳しくなれた気がする。歴史も文字だけではなく、ビジュアルで観るのも悪くない。落合先生は映画ルートヴィヒについてこう書いている。
ルキノ・ヴィスコンティ監督は、映画『ルートヴィヒ 神々の黄昏』(1972)の中で、ヨーロッパの伝統的な様式美を見事に凝縮、結実させ、僕たちを楽しませてくれた。
この映画は忙しいときになど見るべきではない。DVDなどを購入してゆっくり、時間をかけて、時にはコマ送りにして楽しむべき作品である。