よい店の条件は、店員がしっかり悪情報を伝えられるかどうかである。
自分はトラウザーズが欲しかったので、某紳士服屋でオーダーした。値段は2万弱であったが、百貨店で購入すればやはり同じくらいの値段だろう。
もちろんウール100%である。百貨店ではまだウール100%が出回っていなく、トラウザーズを見て回っていると、店員はしきりにウール50%くらいの品をすすめてくる。
「ウールが少ない方が皺になりにくいし安いですよ」
確かにその通りかも知れない。しかし、それではダンディではない。やはりウール100%は必須の条件である。
モヘヤが混ざったのもすすめられた。モヘヤはアンゴラ山羊の毛だから天然素材だ。柔らかく艶がある。ただ、高いのでやめた。
自分が行った店の店員は容赦なく悪情報を伝えてくる。
「お客様のお尻は大きいので既製品では合いませんね」
「ほら、ウエストに対してお尻が大きすぎる」
「お尻が大きいのでマチを広くとりましょう」
やはり自分はケツデカ成人なのである。そして、悪情報(わたしにとって)をしっかりと伝えられる店は信頼の置ける店のはずなのである。
さてさて。注文トラウザーズの出来が楽しみである。