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時間離脱者 を観た

 

 

タイトルは時間離脱者であるが、このタイムリープ作品では、人間そのものは時間を移動しないのである。ただ、夢という形で、過去の人間の行状を知ることができるという設定。

 

だから、時間離脱者というタイトルはちょっとおかしい。

原題は「Time Renegades」

 

Renegadeは、背教者、脱党者、変節者、裏切り者などの意味。

 

つまり、宗教やら、信念やらを変節させて敵方に走ったもののことを言う。

 

ただ、ここで問題が。

 

だとすると、原題のタイトルはむしろ本作の内容と離れてしまっているのではないだろうか?

 

まだ離脱者の方がマシ?

 

いやいや、まてまて。日本語の離脱者に引っ張られてしまってないか? Renegadesは複数形じゃなくて、動詞なんじゃないか?

 

簡単に「時間の裏切り」「時間の背信

 

うむ。格好いいではないか。

 

 

――本題――

 


タイムリープものであるが、人間自体がタイムリープするのではなく、夢で過去の人間とやり取りするというもの。過去の人間は未来の人間を通して、事件の内容を知り、未来の人間も過去の人間の目を通して事件を知る。その意味では君の名はに似ていると言えなくもない。

結局書き換えられた未来で過去の記憶を持っているものは、主人公だけという、なぜ、未来が書き換えられているのに、主人公は記憶を失わないのか、という疑問が最後残る。また、主人公は書き換えられた未来で、自分がそれまで暮らしていた記憶を失っている。謎である。

二時間の尺で納めるには無理のある作品であると感じた。もっと丁寧にやればもっと面白い作品になったのではなかろうか。十分に面白い作品ではあるが。