宇宙人が地球にやってくる。しかし、言葉が通じないので、言語学者が活躍するというもの。
謎の巨大物体と言うことで、どことなくカドに似ている。が、中身はこちらの方がまとも。それほど破天荒なこともない。
この作品は謎の物体そのものがテーマではない。
ネタバレ!!!!!!
宇宙からきたこの物体は時間の概念を変えるヒントを人類にもたらす。時間は直線的に流れるものではなく、平面のように見渡せるもの、という。
主人公の言語学者はその能力=未来を見る能力を持っている。そして、ここからがこの作品のテーマである。
はたして、未来を知っていたとしても、その未来を選ぶのか。その未来が不幸なものであったとしても。というとても切ない物語。母子愛の話なのだ。
SFものの中では好きな部類だ。