ジム・ロジャーズ にインタビューして文字興しをしたもの。
話のネタ的に新しいものは特にない。
コロナショックで株が異様に下がってるから買い時だぜというありふれた話。
それより、ジムが日本に対して抱いている印象のが面白い。日本の子供に対するアドバイスで、
「日本を脱出するか、さもなければAK47を買え」
と言って物議を醸したのは有名である。
今後の日本を見放しての発言だ。日本に将来性はない、と断言している。将来性がないどころか、日本は乱世になると思っている。
それは日本では口を開けてMMTを待っているものが多いが、その状況をジムは唾棄する。
ジム曰く、
「私が知っているかつての日本人は豊かになるためにみな懸命に働いた。技術を高めるために研究に没頭し、開発者達は夜遅くまで手を汚し汗にまみれて仕事した。営業やバックヤードで働く人も同じだ。お金をすって豊かになろうなどとは誰も思ってはいなかったはずだ」
現在の日本のMMT信者達は金をすれば豊かになると勘違いしている。MMT理論はあくまで生産力が分母であり、貨幣は分子である。分母以上の分子は生まれないのだ。
わかりやすい例で言えば、今現在の北朝鮮がいくら金を刷ったところで豊かにならないのと同じだ。ジンバブエは実際に豊かにならなかった。生産力や産業のないところでどれだけ金を刷ったところで意味がないというのはちょっと考えれば分かることだ。(これからの北朝鮮はものすごく発展する可能性があるが)
もう一冊ジムの書籍が出ている。ジムの本の良いところは如何に投資が大変かということを切々と説いているところだ。楽に儲かるなどとはどこにも書いていない。
忍耐、努力、根性、なくして投資は成功しない。投資の書籍と言うより、もはや自己啓発書に近い印象を受ける。