今週のお題「卒業」
卒業式がインフレを起こしていた。
年々長くなるのである。
昔は2時間弱で終わっていた卒業式が、10年くらいの期間をかけてどんどん長くなってきて、ついには3時間を越えるようになった。
なぜ長くなったかは、生徒の自主性に任せたからである。
生徒の自主性に任せると、ドラゴンボールみたいに、強い奴の次はもっと強い奴、とどんどん卒業式がパワーアップするのだ。
卒業の歌数が増え、送辞答辞を複数人出てきてやったり、挙げ句、閉会の言葉の後にサプライズ歌があったりと、9時過ぎに始まる卒業式は12時過ぎても終わらなくなった。
卒業式は生徒のものなので生徒がやりたいようにやってくれて構わないのであるが、せめて来賓は解放すべきではないか、毎年そんな意見が出ているなか、長時間に耐えられず、高齢の自治会長がぶっ倒れて救急車で運ばれた。
そして、去年くらいからであろうか。歌も送辞も答辞も、古き良き時代の様式を取り戻し、2時間ほどで終わるようになった。
長くやればいい、増やせばいいというものではない。日本には中庸の美徳というものがある。式典は長くても2時間以内にするべきである。

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