墨を洗わないで乾かしたら、これだけ青くなった。墨には青の成分が多く混ざっている。
これは特に青墨と名が付いた墨を使ったわけではない。書いた分にはそれほど青が出るわけではないが、乾くと青みがはっきりする。
別に青はそれほどいいわけではない。4段評価で下から2番目だ。
宋代の晁貫之の「墨經」の中に「凡墨色紫光为上、墨光次之、青光又次之、白光为下」
墨の色は紫が最上、次が黒、次が青、次が白、ということだ。
しかし、この青、写真ではただ青っぽく光っているだけであるが、実際に見ると結構美しい。なんとなく神秘的ですらある。
本当に微妙ではあるが、磨る墨によって墨色は異なる。特に、乾いたあとの墨色が違うのだ。マニアックな世界ではあるが。