中国は硬水だから唐墨は硬水で磨るべし。和墨は日本の軟水で。などという話がある。
実際どのくらい違うのだろうか。実験。
日本の水代表はいろはす硬度27だ!
中国の水は手に入らなかったので、硬水の代表は泣く子もだまるエビアン。
硬度304だ。いろはすの10倍以上である。
ちなみに、WHOが定める基準では硬度120mg未満が軟水、120mg以上が硬水とされている。
和墨の代表は大帝墨。最近はあまりみないが昔はどこでも売っていた。はやくおりていい墨である。
唐墨の代表は、地球上の誰もが予想したとおり、鉄斎である。
この他面硯を使う。
5滴垂らして一分間磨る。
ちなみに筆は綿棒を使った。
まずは、エビアン×鉄斎
オーバーで撮ったもの。
40滴加水したもの。
いろはす×鉄斎
いろはすの方が濃く出ているような気もする。
エビアン×大帝墨
いろはす×大帝墨
大帝墨はどちらも黒がはっきり出る。
ただ、エビアンの方が若干滲みが穏やかのように思うのは気のせいだろうか。
達人は水の善し悪しで墨色の違いがわかるそうだが、正直、どちらで書いてもわたしには全然わからない。
ただ水道水はカルキが白く残るので、作品とかには使わないほうが無難なのかもしれない。
全体図はこんな感じ。いろはす×鉄斎の15滴は間違えて25滴たらしてしまった。