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パラドックス13 東野圭吾 を読んだ。感想 レビュー

 

パラドックス13 (講談社文庫)

パラドックス13 (講談社文庫)

 

 

エンタメ小説とは読んでいる最中はページをめくる指が止まらないのに、読み終わるとまるでスマホゲームに無為の時間を費やしてしまったような悔恨に襲われるのである。

 

小説と一言で言ってもいろいろなジャンルがある。これは何だろう。パニック小説かな。

 

世界から人が消えて13人だけで過ごす、という無人島漂流記みないな話である。

 

舞台が東京だから、あの辺を年中うろついている自分にとっては光景が目に浮かぶのである。しかし、目に浮かぶからこそ、?????な部分も多い。

 

 

ネタバレ注意報発令

 

日比谷公園から首相官邸まで移動するのが一大イベントなのだが、たぶん計算間違いをしている。1キロしか離れていないのだ。

 

あと、日比谷公園から一番近い病院として築地のおそらく聖路加国際病院が描かれているが、日比谷公園から一番近いの虎の門病院だろ、とわたしは紙面に烈しく突っ込んだ。

 

なぜ、虎ノ門病院ではなく聖路加病院を選んだか。簡単である。虎の門病院首相官邸のすぐ隣だから、虎ノ門に到着したら首相官邸に到着したも同じになってしまうからだ。

 

だから、設定を銀座にしたのがそもそものミスのような気がするのだ。

 

映像化されていないのもそれが原因だと思う。日比谷公園から首相官邸まで、どうやって画にするんだよ?

 

あと、お兄さんの楽園構想でイブきぼんぬ、はどん引きした。なんでせっかくの物語を破綻させるようなことをしたのか理解できない。

 

あと、冬樹(大卒の刑事だから、どんなに若くても27、28歳)と女子高生がラブラブってどうなのよ。東野氏の趣味なのだろうか。

 

エンタメだから気にするな、と言われたらそれまでだが、細かいところが気になって小説に没入できない。没入できなくても、プロットで引っ張って最後まで読ませてしまう手腕はさすがだと思うが。