まず。休日午前の大手町は平壌だ。
ビルばっかりで人がいない。
わたしはクリームパンをかじりながら日本橋へと向かう。
そこまでして太陽を集めるのか。
世界の万年筆展へ。一回はユーロボックスさん、笑暮屋さん、大橋堂、中屋万年筆など。
中屋万年筆だけ覗いて色々喋ったが、チタンの売れ行きは凄く、すぐに完売だったとのこと。
エボナイト&漆を色々触らせてもらったが、やっぱり中軟が欲しい。しっかし10万円近くするのでどうしたものやら。
年々万年筆の人気は上がっているらしい。凄い活気だった。ペンクリは一瞬で予約が埋まるほど。
筆記具は実用から乖離すればするほど、日常から、一般から遠ざかれば遠ざかるほど、その希少性が増しコレクター的になる。池波正太郎は万年筆を日本刀にたとえたが、言い得て妙である。
人を斬ることがなくとも日本刀への憧憬が残るように、文字を書かなくなったとしても万年筆は憧れの対象たる。人を斬らなくとも日本刀にとって切れ味が極めて重要であるがごとく、ほとんどパソコンでしか文章を書かなくとも、万年筆の書き味は譲れないのである。
人間とはそういう生き物なのだ。ゆえに、AIが人間に取って代わることなどない。
チキンのためあんまり店内の写真は撮れなかった。
なんとなく雰囲気を感じてもらえれば。
この後周辺をブラブラ。
ちなみに、柔らかリングノートを買った。
諸賢はご存じであっただろうか。高島屋新館は旧館を真似て作っている。こうやって撮ると、いかに真似ているかがよく分かると思う。わたしはこの日初めて知った。
さらに、東館というのがあって、そこの5階はポケモン一色。おそらく、瞬間風速的にポケモンGOが流行ったときに過って企画してしまったのだと推測される。
なんか歩いていた。
北杜夫も通っていたという煉瓦亭で飯でも食おうかと思ったが、混んでいたのでやめた。
パイロット、カスタム74の値上げの原因はこれだったのかも知れない。
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