先日会議が成田のホテルで開催された。成田のホテルは当然外人ばっかり。欧米人や黒人もいるが、中韓系がほとんどだ。だから、ホテルの従業員はまず日本語で話しかけて、反応がいまいちだと英語で話す。
ホテルから駅には直通バスが出ている。わたしは前の方に並んでいたので、窓際の席に一人で座った。最初はガラガラだったが、じきに人がたくさん乗り込んできて、通路側も埋まっていく。わたしは隣に誰か座れるように荷物をどかした。
ブロンドの髪のアジアとヨーロッパのハーフみたいな可愛い女性が隣にやってきた。わたしと目が合うとニコッと笑って隣に座った。その仕草は日本人ではやらないだろう。
わたしは慌ててiPhoneを消した。英語サイトを見ていたのだ。万が一英語で話しかけられでもしたらどえらい恥をかく。
で、もちろん話すこともなく、無事成田駅に到着。バスを降りると、彼女は連れと合流。その連れは典型的日本人に見えた。二人の会話がそれとなく聞こえてきた。
「電車どこだっけ?」
「下じゃなかった?」
二人とも流暢な日本語を操っていた。
なぜ、彼女は座るとき、あんな外人っぽい仕草をしたのだろうか? おそらく、彼女もわたしを見て外国人だと思ったはずである。成田のホテルで英語サイトを見ていたら、そりゃ、間違えられて当然か。