文学・文具・文化 趣味に死す!

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今週のお題「二十歳」

今週のお題「二十歳」

 

わたしは二十歳の時、いわゆるニートで文字通りブラブラしており、その日も、ブラブラと図書館に出かけたら、図書館に併設されている公民館の前で同じ年頃の男女がおめかしをしており、「嗚呼今日は成人式か」と気がついた。

 

わたしにとって二十歳というのはなんの節目ですらなかった。麻生大臣が仰せのように、パクられたらまずいな、とちょっと思う程度のものだった。

 

それよりも、三十歳、四十歳の節目の方が遙かにわたしにとって意義があり、精神的に重たいものである。

 

それは、残りの人生が見えてきたからである。

 

このまま、鳴かず飛ばずで、凡人としてこの世から消える。その可能性がきわめて大きくなってきたということだ。

 

少年よ大志を抱け、は有名な言葉であり、その通りだと思うのであるが、中年はもはや大志など抱けないのである。

 

いや、抱いてもいいが、抱くだけの気力が失われているというのが正直なところだろうか。

 

大人になったのはどんな瞬間? とお題に書いてあったが、大人になどなりたくないのである。ずっとトイザらスキッズなのである。それでも、髪は白くなるし薄くなるし肉はたるむし目はかすむし、死は近づきつつある。

オープンカーを買うロジック その3 天命

なぜ、オープンカーでなければいけないのか。わたしがオープンカーに憧れる理由とはなにか。これが一番、自分でも謎なのである。

 

スポーツカーである理由は、子どもの頃レーサーになりたかったというのもあるし、人馬一体の走りをしてみたい、つまり、今乗っている車よりも機敏に走ってみたい、という上昇志向である。

 

しかし、なぜ屋根が開かなければならないのか。風を感じたいからだろうか。ならば、バイクの方がもっと全身で風を受けることが出来る。だが、わたしはバイクにはまるで興味がないのである。

 

「オープンカー 魅力」とググると開放感だとか、爽快感だとか出てくる。それはそうかも知れないが、わたしはオープンカーにはその昔、従弟がほんの数分間乗せてくれただけで、開放感もなにも経験がない。

 

それなのに、オープンカーに乗りたいと確信しているのは、最早「前世でなにかあったから」以外には考えられないのである。

 

つまり、わたしは前世とか神とか、そう言う目に見えない力に導かれてオープンカーを買おうとしているのである。

 

これ以上のロジックがあるだろうか?

 

オープンカーを買うことを計画している - 文学・文具・文化 趣味に死す!

 

オープンカーを買うロジック その2 子どもの頃の夢 - 文学・文具・文化 趣味に死す!

 

シルバニアファミリー 車 ふたりでおでかけオープンカー

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  • 発売日: 2015/04/11
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

 

 

幼な子の聖戦 木村友祐 を読んだ 芥川賞候補作品 感想 レビュー

 

幼な子の聖戦

幼な子の聖戦

 

 

すばる 2019年 11 月号 [雑誌]

すばる 2019年 11 月号 [雑誌]

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2019/10/04
  • メディア: 雑誌
 

 わたしはすばるで読んだ。

 

また方言だよぉ、と辟易しながら読み進めたが、ついに来た。

 

この作品は面白い。文句なくわかりやすい。わかりやすすぎて劇画的ですらある。

 

話しのあらすじは、

人妻クラブで陰毛を剃られるなどして遊んでいる四十代の村議が、村長選に幼なじみを担いで出す。しかし、栄民党(自民党)が推薦候補を立てる。主人公は幼なじみを応援しようとしているが、人妻との淫行を隠しカメラに撮られて幼なじみの妨害工作をするように脅される。

 

主人公は純粋に脅されて妨害工作をするわけではない。幼なじみに対する嫉妬もそこには混ざっているのだ。

 

しかし、妨害工作は失敗する。そこで主人公が取る行動は……!

 

あらすじが書けるめずらしい候補作品である。今回あらすじが書けるのはこの作品と「最高の任務」くらいではないだろうか。

 

わたしはこの作品が芥川賞を受賞すると思う。

 

ただ懸念点がいくつかある。

 

先ずひとつが、わかりやす過ぎる点である。芥川賞的な教養がない、とでもいおうか、芥川賞作品は下ネタ大好きであるが、その下ネタを芸術であると強弁するようななにかがある。この作品は純粋に下ネタで全開加速している。そこが厳しい。

 

もうひとつが、「明治に日本を戻す会」なる「日本会議」を彷彿とさせる団体が出てきて平気で違法行為をやる狂った団体のように描かれている。

 

これはさすがに拙いのではなかろうか。受賞してベストセラーにでもなったら問題になると思う。p49「今の内閣の閣僚は全員そこに所属している」などは大丈夫なのだろうか?

 

わたしは青森県の選挙区事情には疎いが、こんな感じなのだろうか? ちょっと青森県をバカにしているようなきらいもある。

 

発表は15日と聞いている。

今回は5作品全て読むことが出来た。

 

ずばりわたしの予想は、この「幼な子の聖戦」が受賞である。でなければ、今回は受賞作無し、だろう。

 

さて、15日が楽しみだ。

 

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