1月に単行本で出るらしい。わたしは群像の方で読んだ。
なんとも感想が書きにくい、というのが、正直な感想である。
どうも主人公の23歳の美女は問題児だったらしく、ご両親は寺に問題が起きないようにお参りをする。そして、無事大学を卒業した美女とお礼参りに行くという話し、なのであるが、肝心の美女がどういう風に問題児であったのかがまるでわからない。
そして、死んだ叔母という人物がでてくるのであるが、これがポイントのようでほとんど話の本筋とからまない。というか、話の本筋というものがよくわからない。
この小説の新しいところは、死んだ叔母との思い出という形で、主人公やその家族を描写していくというところだろう。その試みは上手くいっていると思う。
かったるいだけの純文学かと思いきや、特急電車で太股に電話番号を書いて隣に座ったおじさんに電話をかけさせる、とか、意味不明な行動もする。
ちなみに美女の弟も身長180cmのイケメンらしい。
他の作品を読んでいないからわからないが、さすがに、この作品が受賞することはないだろう。