昨日、民主党や維新は野党共闘などと言いながら、それぞれが出馬していない選挙区では自民党を応援している、と言う話を書いた。
面白い話、だが、笑い事じゃないかも。自民党を倒すため、野党共闘とかほざいているが…… - Yoshinori Hoshi Official blog
もう一つ、面白いというか、ふざけた話がある。実は自民党も民主党を応援している?
大物議員で、当選確実というところは例外であるが、弱小議員同士の選挙区では持ちつ持たれつが発生している。
我が国の衆議院選挙は小選挙区比例代表並列制である。小選挙区は295議席、比例は180議席。さらに、日本では重複立候補が許されている。自民、民主、維新はほぼ全員重複立候補している。
ゾンビ議員という言葉を聞いたことがおありだろうか? 小選挙区で落選して、比例で復活当選した議員のことだ。
では、比例代表がどういう順番で当選するかというと、惜敗率で当選する。惜敗率とは、どっちの方が「惜しいか」ということである。例えば、
A選挙区で自民10万票、民主9万票
B選挙区で自民10万票、民主8万票
というのがあった場合A選挙区の方がB選挙区よりも「惜しい」ということで、A選挙区の民主党が比例復活する、という仕組みだ。
分かりやすく言うと、
A選挙区では自民スーパーベジータと民主フリーザが戦って、フリーザがぼろ負けする。
B選挙区では自民天津飯と民主ヤムチャが戦って、なかなか良い勝負の末、ぎりぎりで自民天津飯が勝ったとする。
この場合、比例復活するのはヤムチャである。ヤムチャの方が惜しい試合をしたからだ。もちろん、フリーザとヤムチャではフリーザの方が断然強い。つまり、小選挙区比例代表並列制は強いものを選ばない。
この国にはそんな比例枠が180議席もある。
ここからが本題。
では、民主、自民、共に弱小候補者同士の選挙区ではなにが起きるか? 持ちつ持たれつが起きるのである。今回のように自民が優勢なとき、自民党は手を抜く。そして、民主候補に比例復活を果たさせるのだ。なぜか?
弱い議員が落選していなくなり、強い候補者を立てられるのが嫌だからである。
ドラゴンボールに例えると、
自民に強い風が吹いていたら、自民天津飯はヤムチャに手加減する。非道いときは票わけすらする。なぜか。ヤムチャが比例復活できず消えてしまい、その後にカカロットとかを候補者に据えられたらたまったものではないからだ。
もし、これが本当の話ならば、なんと我々の代表達は賢いのであろうか。その賢さをもっと他のことに使えばいいのにと思うのは自分だけだろうか。というか、小選挙区比例代表並列制は狂ってるし、重複立候補が可能なことはもっと狂っている。