石原燃(ねん)「赤い砂を蹴る」(文学界6月号)
岡本学「アウア・エイジ(Our Age)」(群像2月号)
遠野遥「破局」(文芸夏季号)
三木三奈「アキちゃん」(文学界5月号)
の五名。さてさて、今回はすごい作品が出てくるかどうか。
そろそろ高山さんが取ってもいい気がする。まだ作品は読んでいないが、平均的に書き続けられる作家だろう。
今回の注目は石原燃さん。なんとあの太宰治の孫だという。
いま岡本氏の「アウア・エイジ」を読んでいる最中なのだが、使えないバイトとして太宰治の子孫をなのる人物が描かれている。偶然だろうか? それとも今回の選考を睨んでのことだろうか。
偶然だとしてもすごいし、わざとだとしたら宣戦布告にほかならない。これで、岡本氏が取っちゃったら石原氏の立場はない。
もし偶然なら、単行本になるときに、太宰の子孫ではなく、川端の子孫あたりに改編するか???
最近の候補作は駄作続きなので余り期待していなかったが、どうして、岡本氏のアウア・エイジ、なかなか面白い。
群像が出ない……