泣く子も黙る船橋屋のくず餅である。銀座に行ったときに買った。賞味期限は二日しかないので、ちょっと報告が遅くなった。まずはパッケージ。これは2から3人前とのことで900円ほどだった。
この紙が中に入っていたのだが、曰く「冷蔵庫で長時間冷やしますとくず餅本来の食感・風味を損なうのでお薦めいたしません」って冷やしちゃったよ。表に大きく書いといて欲しい。
開けるとこんな感じ。黒蜜、きなこはセットだ。このきなこ、砂糖がまぶしてあって仄かに甘い。黒蜜が苦手な人はきなこだけでも充分にいける。
最初からくず餅切りされているので食べやすい。
食感はもちもちである。ボソボソではない。美味い、美味すぎる、
のだが…………
これもわたしがいつも食しているくず餅とは違うのだ。
水曜食い物 くず餅 わらび餅 - 文学・文具・文化 趣味に死す!
食感も違えば、なにより、味が違う。
最初の説明書きを見てもらいたい。
「小麦粉を450日間寝かし……」
って小麦粉で作ってるのか? くず粉ではないのか?
と疑問が湧いて調べると、
関西の方では葛粉で作るくず餅、すなわちわたしがよく作っていたくず餅が食されているとのこと。
一方関東のくず餅は、小麦粉で作る。関東の一帯、とくに船橋屋がある江東区は下総国葛飾群といい小麦がよく取れる。この葛飾群で取れる小麦を使って作っていた菓子が「葛餅」と呼ばれていた。いまでは紛らわしいので「くず餅」と表記しているとのこと。
ちなみに、関東の「くず餅」は発酵食品。大水で小麦が水に浸かって発酵したのをヒントにつくられたとか。だから、小麦を450日間も寝かすのである。
世の中には知らないことだらけ。
↓これが関西の葛餅。