某本屋で写メったものであるが、どれも、凄くたいそうなタイトルばかりである。十把一絡げにしては悪いが、どれも大して中身がないのだ。もしこれを読んだ人間がみんなタイトル通りの能力を身に付けたら、日本は超人だらけになると思わないだろうか。
だが、これらの本は売れているのである。売れているから前面に押し出されるのである。
おそらく、同じような内容の本は過去にも無限に出ていて、ブラッシュアップというか焼き直ししたものだろう。
そう考えると、本はある意味生鮮食品に似ていて、同じキュウリでも、新しいキュウリをお客さんは求めるがごとく、新しい本を買っていく。
それでいいのだろうか? 読者もそれで納得しているのだろうか。それとも、焼き畑農業のようなもので、常に新しい読者を発掘しているということか。
新刊が出るのは素晴らしいことだと思う。ただ、あまりにタイトルで釣ろうとするのはいかがな物かと苦言を呈している次第である。
タイトルが年々仰々しくなってくる理由のひとつに、ネット販売の影響があると思う。本屋でちょっと開いて中身を読めば、その価値は知れてしまう。ネットではそれが出来ないから、いかにタイトルで釣るかを工夫しているのだろう。その結果、タイトルばかりで中身のない本が量産されてしまうのではなかろうか。
まぁ、つまるところわたしの本が売れないやっかみである。