トランプが非常事態宣言　司馬遼太郎の考える統帥権について

この動画で司馬遼太郎が色々語っているが、30分くらいから統帥権について語る。

司馬史観というものがあり、昭和に入って日本は魔法にかかったように狂ってしまった、という解釈がある。

司馬遼太郎は大日本国憲法を近代憲法と認めつつ、狂った理由を「統帥権」に求める。つまり、軍備や戦争を「統帥上必要なものであり、その統帥上の判断は参謀本部が行う」というロジックで、議会をスルーして軍備や戦線を拡大していった。

トランプの非常事態宣言を聞いて、ふと司馬さんの統帥権の話を思い出した。本来、政治的決定とは議論され良識を形成していくはずであるが、その過程をすっ飛ばして結論を出し行動する裏道がある。

司馬さんは日本国憲法は統帥権が入っていないので、あのような間違えを犯すことはないと言っているが、それは過ちである。明治憲法を作った人だって、統帥権をああいう形で用いるというのは予想外であったであろうし、アメリカの非常事態宣言だってあんな形で用いられるとはゆめ思わなんだろう。

まぁ、アメリカが非常事態であることは間違いないが自業自得とはこのことである。