と、こんなタイトルを思いついたのも、先日ある老人の話を聞いたからである。その老人は事業に成功して金と時間が余っている。老人曰く、
「この歳になると、儲かったとか、美味いものを食うとかでは、もうとくに幸福と思うこともない。では、どんなことに幸福を感じるかといえば、他人の親切やご厚意を受けた時、幸せだと感じる」
だそうだ。もし、真の幸福が、他人から与えられるものであれば、個人が幸せになろうと思って行う血の滲む努力はどうなってしまうのだろう。そもそも、歳を取らなければ、美味いものを喰って充分幸せを感じられるのだろうか。