大どんでん返しが売りの作品である。
ただ、あまりにも現実離れしていてちょっとついて行けなかった。
あらすじは、ベストセラーの版権を手に入れた出版社社長が、世界同時出版を目論み、翻訳家を地下室に閉じ込めて(ネタが流出しないように)、翻訳をさせるというもの。
あらすじだけで現実離れしていないか?
ネタバレ注意!
事の発端はデダリュスの作者(この作者は正体を現さない覆面作家)が、「翻訳者を地下室に閉じ込めて翻訳させるなど、創作に対する敬意がなっていない!」とぶち切れて出版社を変えようとすることから始まる。
しかし、一応みんな自由意志で参加しているし、普通に翻訳をして帰るだけならなんの問題も起きなかったはずだ。
つまり、創作に対する敬意云々で古本屋の店主も殺されるわ、翻訳者数名も撃たれるわ、とんでもない騒ぎになる。
ミステリーは荒唐無稽で結構なのだが、ちょっとついて行けなかった。