我々の宗教と社会が攻撃を受けている。今回のいわゆるパンデミックはワクチンの強制接種とグリーンパスを実施するための口実である。この戦争は公の宣戦布告がなかったが、我々は今、戦争の真っ只中にいる。従来の兵器が使われていないだけで、今回の戦争も今までの戦争と同じだ。侵略する側とされる側、殺人犯と被害者、不公平な裁判とその囚人も存在する。今回の戦争では、暴力が法にかなった形に美化され、一般市民や信仰心のある人々の権利を侵害している。
アフターワクチン 第9回 その1
僕の仕事は月曜日まで入れていないと部長は言っていた。なので、今日と明日有休を使い、土曜日曜と今週いっぱいの休みをもらうことにした。この四連休に裕二がしていた仕事を覚えるべく、僕は彼のPCを開いて、仕事に関係がありそうな資料を片っ端から見ていく。
息抜きにYAHOOニュースなどを見ると、ワクチンに関する喧伝が凄まじい。ただ、この時期ヤフコメなどではワクチンに対して否定的なコメントが大半を占めるようになってきたのも事実だ。しかし、日に日にワクチンの接種率は上がっていく。僕は多くの人を見殺しにしている。いたたまれない。
僕が十年後の未来から、この時代に戻ってきたのは、なにか意味があるはずだ。的確に動けば、十年後の悲劇をなくせるかもしれない。2026年にワクチン接種法が改正されて、接種が中断されるまで、ブースター接種は行われ続け、多い人では十回。少なくとも、年一回の接種が義務づけられていたので、五回から六回を接種してしまっている。
接種回数を減らせば、寿命を延ばせるかも知れない。本当は、接種前に止められればそれが一番いいのだけれども。あと十年前に戻れれば……。
由奈から会社来ないのか、とラインがあったので、今週は休むと伝えた。食料の買い出し以外は家から出ないで、世界を救う方法を模索しながら、ミニコミ誌会社の仕事の内容を学んだ。
夕方にインターフォンが鳴った。
「生きてる? 御見舞に来て上げた」
会社の帰りだろうか。由奈は茶色のトートバックを肩から提げて、コージーコーナーの袋を手にしていた。門前払いするわけにもいかない。幸い、弟の部屋はある程度片付いていた。
「上がるか?」
「うん。差し入れ」
「狭いけど」
「へぇ。意外と片付いてるね」
その辺、適当に座ってて、と言う前に、由奈はベッドに腰掛けていた。
由奈のお土産はシュークリームとエクレアだった。僕はインスタント珈琲を二杯入れた。僕はベッドの脇のデスクチェアに座った。
「元気そうで安心した。もともと、コロナは風邪以下だもんね。後遺症とかは大丈夫?」
僕は曖昧に返事をする。ノートPCを開いて、
「そう。後遺症で、仕事、なにしたらいいか忘れちゃって」
「それ、本気で言ってる?」
「あー、とにかく、なにをしたらいいか分からない。どうしたらいいか教えてくれると助かる」
由奈は考え込む風に、
「山沖さんが言ってた。裕二このまえパソコンの前でずっと止まってたって。ちょっと異様で声かけられなかったって。仕事以外の記憶は?」
「まぁ、ぼちぼち。覚えてたり? 忘れてたり?」
「アンタ、都合の悪いことだけ忘れちゃうんじゃない?」
「とにかく、月曜からおれがなにをしたらいいか、教えてくれ」
「……タダで?」
と彼女は値踏みするようにのぞき込む。
「飯、奢ろうか」
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2021/10/07 7時23分 改訂
小説の中の曜日、間違えていた……。
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気がつけば007の新作が公開されているではないか!
これは絶対に見に行くとして、気がつけばAmazonで007の旧作がプライム特典になっている!?
今回の007はグレイグ4作目である。いきなり映画館に行くか、過去3作を見てから行くか、それが問題だ。
アフターワクチンも書きたいし、時間が……。