芋の茎をもらった。煮て喰えば美味いという。
珍味なのか、はたまた、戦時中の食い物か。
ザ・枯れ草である。
こんなものが本当に喰えるのか、半信半疑、いや、9割疑であった。端の方を少し囓ってみたが、固い。
とりあえず水で戻す。
水で戻すとブヨブヨしてきた。
よくわからないがわたしは、水で戻した後、甘辛く炒めて喰ってみた。
醤油、砂糖、酒、味醂、味付けは完璧である。食感は山クラゲみたいな食感。弾力があり、且つ、歯ごたえがある。
うんうん。これ、なかなかイケるんじゃね?
と思った次の瞬間……
口と喉に痛みが広がりだし、次第に耐えがたい刺激に変わってきた。
生まれた初めての痛みだ。口と喉に細かい棘が無数に刺さったよう。鼻を摘まんで唐辛子を食うと、口の中に痛みが広がるが、その痛みが数倍鋭利となり喉の奥にまで到達する。
アスベストとかグラスファイバーとかそういう繊維を体内に取り込んでしまったかのような痛みなのだ。今まで経験したことのない痛みであり感覚であり刺激であった。
久々に救急車を呼ぼうかと思ったが、しばらく様子を見ると痛みは引いていくようなので安静にしながらググってみると同じような症状が報告されていた。
原因は「シュウ酸カルシウム」というものらしい。いわゆる「アク」である。アクにも色々な種類があるらしい。
あく抜きをしなかったのがまずかったとのこと。
いや、しかし、あく抜きして食う気がするかと問われれば微妙である。
Amazonでも売っている。挑戦する人は気をつけて。