住みたい街はたくさんある。ぶっちゃけ、いますんでいるところから離れられればそれで構わない。わたしはかれこれ云十年もひとつのところに住み続けていて、いささか飽きたのである。
ここは紛れもない故郷であるが、故郷を故郷にするためにも一度離れなければならない。
What do they know of England, who only England know?
彼らはイングランドのなにを知っているのだろう? イングランドしか知らないのに。
わたしの好きな言葉のひとつである。キプリングの言葉である。
故郷を知るためにも故郷以外を知る必要がある。
さて、ロンドンにも住みたいし、パリにも住みたい。北京とかも面白そうだ。現実的なところで東京だろうか。東京なら山手線の内側に住みたい。
住みたい街、がテーマだったのでそんな都会を思い浮かべたが、ウルトラ級のど田舎でもかまわない。街の名に値しない部落である。いま井上靖のしろばんばを読んでいて、部落の生活は大変そうながら美しい。とくに、自然が美しい。
村中みんな顔見知りというのは閉塞感で窒息しそうであるが、開き直ればそれはそれで面白いかも知れない。

- 作者: ラドヤード・キプリング,橋本槇矩,Rudyard Kipling
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1995/11/16
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