文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

ブレザースーツなるもの

ジャケットとスーツの上着の差は、着丈だとか、アームホールだとか、パッチポケットだとか、ガラだとか、いろいろあるが、一番の違いはボタンの浮き沈みだろう。ジャケットのボタンは生地の色や質感から浮き出している。ブレザーの金ボタンなどが典型だ。スーツのボタンは主張することのないように、生地と同色で変哲のないボタンが付けられている。

だが、先日、どこからどう見てもスーツであるにもかかわらず、上着のボタンがよくブレザーに用いられる銀色のメタルボタンが付いてい、そんな服を召した人がいた。

思わず、

「それ面白いスーツですね?」
と声をかけてしまった。
「え、そうですか?」
などと相手はとぼけていた。
「ええ。珍しい。そのボタン、ご自分で付けたのですか?」
「ああ、これですか? これ、ブレザースーツって言うんです。スーツにもなるし、ジャケット単体でも着られるんです」
「売ってるんですか?」
「友達が着てて、それで僕も欲しくなっちゃって」

と、ここで邪魔が入り会話は終わってしまった。結局、どこで売っているとか、値段は聞けなかったけれど、ネットで調べれば出てくるだろうと、高をくくっていた。

が、ググってもらえればわかるが、ブレザースーツなるものは検索に引っかからない。スーツブレザーでも駄目。ジャケットスーツと検索しても全然別物がヒットする。

結局ネットでは発見できず、わからず仕舞い。しかし、現実にはブレザースーツなるものがあったのだ。なかなか格好よかった。バリバリのフォーマルでは着ることは出来ないが、ドレスコードが崩れてきた現在、ああいうちょいユル系は上手く着こなせば衆目を集めることが出来るだろう。