実話をベースに作った話だという。どこまでが実話なのかは知らないが、デルタフォースが来るから中止、とか、顔写真を張り合わせて間一髪で脱出とかはフィクションでないかと思われる。
とまぁ、虚実はさておき、面白い映画であることは間違いない。わたしは歴史ものの映画が好きだ。リスボンに誘われてなどはかなりこのみである。
この映画は冒頭の数分だけでも価値がある。イランとアメリカの確執をよく描いている。本当につい最近、アメリカはイランの経済制裁を解いて仲良くしているようだが、こいった歴史が鑑みれば、そう簡単に仲良くなれないことは明白だ。
アメリカという国はイランにしろイラクにしろアフガンにしろシリアにしろ、少し恨みを買いすぎている。
これもアメリカから見れば人質救出であるが、イランから見ればスパイを逃がしているわけで、主権の侵害も甚だしい。
せっかく、カナダが悪者ということにしていたのに、こんな映画を公開してしまったら今まで隠していた努力が水の泡だと思うのだが。アメリカのおごりのように思えてならない。