世の中には隙間時間に色々なことをする、という自己啓発、時間管理術がよくある。隙間時間はある。電車を待ってるときとか、待ち合わせ五分前に着いたとか、トイレとか、ちょっと早く目が覚めてしまったとか、昼飯を食い損ねて微妙に時間があくとかetc。
それらの空いた時間を組み合わせると、確かに数時間になる可能性もある。だが、つぎはぎであわせた時間と、まとまって持っている時間はやはり違うし、隙間時間を必死になにかで潰してしまうと心の安まる暇もない。
結局、要領のいいものは、要領よく諸々を片付けて、時間を設けることが出来るのだろう。要領の悪いものは隙間時間を駆使しようとしたあげく、時間に潰されてしまうのではなかろうか。
つくづく才能というものが恨めしく思える。自分には時間を管理する能力はなさそうだ。いつも時間に振り回されてしまう。時間、期限、そして、その期限や時間を感じる精神というものは思い通りに行かないもので、生きているのか生かされているのか、わからなくなったりする。