文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

無は無ではない

最近漢字の語源を調べることが多い。

 

しかし、中国人はすごいものを発明したものである。

 

犬、とか、草、とか存在する物を象形文字として表すのは簡単だっただろう。しかし、概念を文字にするのは困難だったはずである。

 

たとえば「愛」などは、もともと「振り返る」とか「こっそり歩く」とかいう意味から、愛情という意味にを与えてしまった。

 

で、一番概念として形に出来ない物は何かと考えたとき、「無」を於いて他にあるまい。

 

無。ないのである。ないものを形で表す。至難の業である。

 

無の象形文字はこんな感じだ。

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これはなんと人が袖を振って踊っている姿らしい。

 

現在ではこれに足が付いて「舞」という文字になっているが、古代文字では「無」も「舞」もほとんど同じである。

 

では、なぜ無が「ない」という意味になったかというと、「无」と「亡」に発音が似ていたからだという。

 

「无」は「亡」の異字体。

 

亡は死者が足を折っている形。

 

なぜ、舞うの意味だった「無」が、発音が近いからなどという理由で「亡」になってしまったのか。

 

おそらく、縁起ではなかろうか。われわれもゴミ箱を護美箱と書いたり、梨の実を「ありの実」と言ったりする。そんなことをしている内に、亡が無になってしまったのではないだろうか。

第11回放送 柄谷行人 日本近代文学の起源 風景の発見 内面の発見

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遅くなってしまったが、どうにか火曜に間に合った。
久しぶりに真面目に難しい本を読んで頭が痛くなった。
スターチップラジオ史上最も頭を捻ったラジオ。
それでこの程度か、というのは心の中にとどめて置いていただくということで。

 

 

定本 日本近代文学の起源 (岩波現代文庫)

定本 日本近代文学の起源 (岩波現代文庫)

  • 作者:柄谷 行人
  • 発売日: 2008/10/16
  • メディア: 文庫
 

 

 

キョンシーを久しぶりに観た

 

霊幻道士(字幕版)

霊幻道士(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

 

ラジオは落とした。

 

実は背伸びをして柄谷行人を読んでいるのだが、ちんぷんかんぷんである。

 

そのちんぷんかんぷんブリをラジオで放送しようと思っていたのだが収録する時間がなかなか取れず……

 

言い訳はこのくらいにしてキョンシー霊幻道士である。

 

原題は殭屍先生。英語のタイトルはMr. Vampire

殭屍の中国語読みがキョンシーである。意味はゾンビ+バンパイアみたいな感じ。。

 

日本語のタイトルは実に秀逸だと思う。

 

子どもの頃、テレビで放送されるたびに熱狂して観ていた記憶がある。大好きだった。キョンシー歩きみたいなことは周りの人間もみんなやっていたし、我々世代の自我の形成の一画をなした作品だと思う。

 

ということで、再び観た。こんなコメディ映画だったとは当時は分からなかった。当時もコメディ風なところがあることは感じていたが、もっと真面目な話だと思ってみていた。

 

今観ると、歴史的背景とか色々気になる。

 

キョンシー満州族の官僚の服を着ているのは、本来漢民族は着られずに、死んだときのみ着用が許されるとか。

 

幽幻道士も面白そう。

 

幽幻道士 キョンシーズ

幽幻道士 キョンシーズ

  • メディア: Prime Video