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小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

西郷ドンが愛したらしい豚足料理

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今度の大河ドラマ西郷隆盛である。正月で実家に帰っていたら、その特番だろうか、西郷が愛した料理というのがテレビでやっていた。実に簡単な料理だ。豚足に芋焼酎と水と砂糖と味噌を入れて煮込むだけという。ただ、二日煮込まなければいけないらしい。

早速スーパーに行ったが豚足は売っていなかった。スペアリブもなかったから肩ロースを買ってきた。100g108円だった。

 

400g以上ある。半分にして使った。

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こいつを厚さ1cmくらいに切って鍋底に並べる。200gくらい使ったか。ちょっとだけ焼く。軽く色が変わる程度でいい。油を入れる必要はない。張り付いても気にしない。弱火で焼く。焼いてるときから肉の香ばしさが漂う。

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肉の半分くらい赤霧島を入れる。赤霧島は100cc130円位なので肉より高いかも。
さらに、同じくらい水を入れる。つまり、1対1の焼酎の水割りを肉が浸るくらい入れるということだ。砂糖は大さじ二杯くらい。味噌はおおさじ4杯くらいかな。適当にぶち込む。

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あとは煮込む。もちろん蓋をしてだ。二日は待ちきれないので40分くらい煮込んで食った。
美味なり。肉のうまみを体感できる。油が落ちてヘルシー? かもしれない。
米に合う。

 

これを器に盛りつけて完成。

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霧島酒造 赤霧島 25度 1800ml
 

 

西郷どん 前編 (NHK大河ドラマ・ガイド)

西郷どん 前編 (NHK大河ドラマ・ガイド)

 

 

 

道化師の蝶 を読んだ

道化師の蝶 (講談社文庫)

道化師の蝶 (講談社文庫)

 

 

難解な作品である。芥川賞である。円上氏の作品はこういう作風のものが多いらしい。ただ、難解な割に読み進めてしまう。その瞬間瞬間は面白いし、おぼろげながら話のつながりもわからないことはない。

ただ、おすすめするのは躊躇する。もしこの作品を、円上氏の名も芥川賞のおまけもナシに読めと渡されたら、言葉のセンスには感嘆するだろうが、支離滅裂と最後まで読み終えないだろうからだ。

小説は文字から空間と時間を想像して読む。この作品は空間はかろうじてわかるのである。時間がわからないのだ。いつの話なのか、先ほどの文章からどのくらい時間が経っているのか。時間がわからない分空間もあやふやとなり、一体だれがなにをしているのか、その辺も判然としない。

こういう作風の作品はよくある。いわゆる小説版現代アート、実験芸術のようなものだと理解すればいいのかもしれない。

蜩ノ記 を読んだ

 

蜩ノ記 (祥伝社文庫)

蜩ノ記 (祥伝社文庫)

 

 

ネタバレ注意

 

 

家譜を編纂するに従い、お家の秘密と、戸田(家譜編纂係)が陥れられたからくりがわかるというミステリー仕立て。

戸田はほぼ嵌められたようなものだが本物の武士なので、潔く腹を切る。最後まで武士を貫くという天晴れな話。おそらく戸田にもいろいろ思うところはあったのだろう。たとえば、本当はお由が好きだったとか。しかし、そういう未練を一切断ち切って、お役目に没頭するのである。

葉室氏は「人生に、文学を」の中で、儒教精神と日本人の道徳観は異なる、と述べている。たしかに、この作品を読むと、儒教の倫理と戸田の倫理は異なっているように感じる。

儒教的な倫理とは、目的合理性というか、何々のための倫理、であるが、戸田の倫理はまさに武士道であり、目的や合理性を超越した「道」なのである。

こういう武士道的精神は無目的的なものであるから、端から見て、彼が何のために何に忠義を尽くしているのかよくわからない。理解不能な行動なので、ある人から見れば立派であるが、ある人から見ると「なんていらぬことをしてくれているのだ」と思われるはずだ。

そんな不思議な武士が煙のように立ち登る。読者もこの煙に飲み込まれて、武士道の一端に触れたような気になれる、かもしれない作品。

 

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