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11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち 感想 レビュー

 

 

忙しくて更新できていない。なんたること。

年末は嫌だ。忙しい上に、やり残したことだらけで凹み、明くる年がまた憂鬱である。

 

さて、11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち、を観た。プライムになっていた。

 

正直、あまり好みではなかった。三島が全然三島っぽくない。持丸の方が三島っぽいではないか。

三島はもっとアイロニカルで斜に構えていてユーモアーがある。はずである。少なくともわたしのなかの三島像はそうだ。

しかし、この三島は四角四面の真面目が服を着て歩いている感じだ。

太宰と三島と臼井義人の死はわたしの中では共通している。どれもまさに自らの作品を象徴する死に方ではないか。彼らは、見事に作品の最後の一ページを飾っている。

なのに、この三島ときたら作品から乖離しているではないか。

しかも最近は三島の肉声も聞ければ、動いている映像も見られるわけで、この映画と実際の三島は随分違うと感じてしまう。例えば、全共闘の集会のシーンも、なぜ、あのような険悪なものにしたのか謎である。

実際はこんな感じなのだ。是非見比べてもらいたい。

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このなかの三島は多かれ少なかれ対話が出来ている。しかし、映画の三島は空回りした上に脱輪している。

とすると、映画のサイコっぽい森田必勝も随分違ったのだろうなぁと予感するのであるが。

 

 

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