Yoshinori Hoshi Official blog

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログです。映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係など、思うところをほぼ毎日更新してます。

101日という映画を見た。クロアチアの映画だ。

なんとクロアチアの映画である。自分はどこの国の映画かわからないで見ていた。ヨーロッパ先進国だろうと漠然と思っていたがクロアチアと聞いて驚いた。

自分の中でクロアチア北朝鮮やシリアのようなイメージだったからだ。映画に出てくるクロアチアは実に先進的でパリかアムステルダムか、など適当に想像していた。

映画の内容をネタ晴らしすると、番組の企画で180日間社会と隔絶した状況で数組のカップルが過ごすというものである。テレビは24hその数組のカップルの言動などを映し視聴者はそれを楽しむというものだ。数組のカップルは社会から隔絶された状況で暮らすので世間でなにが起きているか分からない。

その101日の間に、世界では大戦争が始まってしまった。社会から隔絶されている人間には戦争の様子は分からないので、恋や料理に現を抜かして過ごしている。戦争で疲弊している世間の人間は彼らの姿を見て安らぐ。高視聴率番組となる。最後は核攻撃されるのだが、スタジオは核シェルターになっているので、数組のカップルは助かる。地上に出ると、廃墟となった街が広がる、というエンディング。

映画はメタファーが多いが、この映画はメタファー以外の何物でもない。クロアチアはユーゴ紛争でつい最近までドンパチやっていた国。世間でなにが起きているか分からずに隔離されて暮らす数組のカップルは、平和ボケしている市民のメタファーだ。戦争はある日突然起こる。

大東亜戦争もそうだ。戦争が起きる予兆など無限にあった。それでも、爆弾がいざ落ちてくるまで、戦争の実感など湧かないのが人間だと思う。80過ぎた知り合いのお爺さんはずっと山梨に住んでいたから、戦争中も戦争とは無縁であったと言っていた。そんなものなのかも知れない。

なかなか最近、こういう真面目でダイレクトなテーマの映画はないのではなかろうか。