百貨店のいいところは同じような店が並んでいて、すぐさま比べることが出来るところかもしれない。アクアとマックに寄った。
トレンチコートといえばバーバリーかアクアスキュータムがすぐに浮かぶ。この二社がトレンチコートの元祖でクラシックだからである。しかし、バーバリーにしろアクアスキュータムにしろ、塹壕で戦っていた時代のものを今も作り続けているわけではなく、十分に現代的にアレンジされている。だから、上記二社が必ずしもクラシックである保証はない。クラッシックでないのならば、その他のブランドがクラシックでないからといって、除外されるいわれはない。
アクアスキュータムは裾の長さが違う三種類のコートが売られていた。(シングルとかダウン入りとかを加えれば数はもっと増えるが)
店員の話ではミディアムが一番出るらしい。ショートはさすがに20代くらいしか買わないようだ。一月の終わりにはスプリングコートと入れ替わってしまうので、買うなら最後のタイミングとのこと。
わたしのサイズのミディアムは出てしまっており、大きなサイズしかなかった。そのせいか、シルエットがあまり美しくなかった。
マッキントッシュの丈はミディアム一種類だけ。シングルとダブルがあった。こちらも、わたしのサイズがなくぶかぶかのを着たが、格好悪くはなかった。ライナーは取り外し可能で、春先でもOKとのこと。ゴム引きの生地を使っているのか確認したら普通のギャバジンだとのこと。
わたしは昔からマッキントッシュのボタンが好きでいつか欲しいと思っている。口の悪い人に言わせれば「マッキントッシュは雨合羽屋、そんなところに社運をかける三陽商会はいかがなものか」だそうだ。三陽商会はマックのボタンに惹かれたのだと思う。あのボタンは唯一無二でいつも目が行く。
マックはシングルもダブルも着てみたが、トレンチはダブルに限る。シングルでは厳ついステンカラーコートでしかない。ダブルをラペルのように折り返して着るとかっこいい。
コービーのトレンチもクラシックでいいらしい。ただ、クラシックだとロング丈になるわけであり、スタイルのいい外人ならいざ知らず、あまり丈が長いとてるてる坊主みたいで、見て喜ぶのは子供だけになってしまう。2月頃になれば国産の良質なものがセールに出るかもしれない。それを狙ってみるか。.