文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

夏の文学教室に行ってきた。青来有一先生の講演について

 

f:id:yoshinori-hoshi:20180804123906j:plain

 

f:id:yoshinori-hoshi:20180804124435j:plain

 

夏の文学教室 近代と現代の間―昭和の文学から - 日本近代文学館

 

 

本当は浅田次郎の講演が聴きたかったのであるが、その日は用事があって行けず。

しかたがない、というのも失礼だが、池澤夏樹の回があったので、それにいった。

池澤先生だけでなく、青来有一先生、安藤礼二先生の講演もあった。どれも、最高に面白かった。

 

青来先生は「林京子と原爆文学のメッセージ」という講演だった。

青来先生は自分が原爆を体験したわけではないのに、原爆について書くことに違和感を感じていたという。それを、林先生が「文学は自由ですから」と言ってくれて非常に楽になったと。

 

林京子は原爆文学を書いていた。ずっと原爆を書くので夫が「おれはおまえと結婚したんであって被爆者と結婚したわけではない」と言ったらしい。それがショックだったと。

そのくらい原爆を書いていたのだ。トリニティからトリニティへで、林は「日本人が初の被爆者だというが、トリニティ実験場のガラガラヘビやトカゲは日本人よりも早く被爆している」と書いたらしい。そして、「再びルイへ」という作品を書いている。ルイとは人類ではなかろうか、という話だった。

あと、林は女学校卒業だが、もっと貧しい女性の被爆者もいて、同じ被爆者でも、裕福なものと貧しいものでは、その体験が全然違う。被爆者と言っても一括りに出来ない、など興味深い話を伺った。

 

文学はだれに向かって書くか。ベストセラー小説などは現代人に向かって書くが、戦争文学の多くは死者に向かって書かれることが多い。ほかにも、未来の人間に向けて書く人たちもいる。ベストセラーだけが文学ではない、と青来先生は仰っていた。じつに良い言葉である。

 

 ↑トリニティからトリニティへを併録

 

 

谷間/再びルイへ。 (講談社文芸文庫)

谷間/再びルイへ。 (講談社文芸文庫)

 

 

暑気払いで暑気が払えたら苦労しない

滅茶苦茶暑い。

で、暑気払いを友人たちとやった。

なにをやったかといえば、居酒屋でビールを飲んだだけだ。

この時期、熱燗は飲みたくない。

ほんとなら雪冷えの日本酒が、暑気払いには一番いいのであるが、

普通の居酒屋にあんまり美味い日本酒は置いていない。

 

暑気払いとは江戸時代からあるらしく、当時は体を冷やす漢方、枇杷とか桃とかの葉を煎じて飲んでいたらしい。

わたしはこの時期、炭酸が好きだ。甘くないただの炭酸だ。箱買いして冷蔵庫で冷やしている。ハイボールも作ることが出来る。あまり作らないが。

暑気払いはいつの頃からか忘年会のような宴会を指すようになった。宴会を開いて暑さを払えたら苦労しないわけで、この前の暑気払いはみんなでサンバを踊るという暴挙に出て、えらい暑い状態で終わった。酒も回るし。

そして、当分、まだまだ暑いのである。

 

 

 

獺祭が普通にビッグカメラで売っていた。&某所で大量に飲んだ。

f:id:yoshinori-hoshi:20180804164020j:plain

 

有楽町に行った。

夏の文学教室に行ったのだ。その報告は後日する。結構面白かった。

よみうりホールはビックカメラの7階にある。

二階が酒売り場だ。獺祭がほとんどそろっていて、わたしがAmazonで注文したのもあった。しかも、値段も同じだ。

買ってしまおうかと思ったが、このあと人と会う予定が合って、一升瓶抱えて会うと、酒好き(酒好きだが)だと思われるのも嫌なのでスルーした。

 

で、さらに翌日。ある集まりで樽酒が振る舞われた。その樽酒が獺祭だったのだ。

他の樽酒もあったが、獺祭は美味かった。甘いだけでなく、コクがある。最近、砂糖でも入ってるのかという(実際に糖類を入れてる酒もある)ただ甘いだけで、面白くも何ともない酒が多い。獺祭はそんなことなく、ちゃんと計算されたバランスのよい甘さだ。でも、コクは菊姫の方が上かな。

 

 

純米大吟醸 獺祭(だっさい) 島耕作 720ml

純米大吟醸 獺祭(だっさい) 島耕作 720ml

 

 

 

菊姫 山廃純米(石川) 720ML 1本