ものすごく評価が高かったが、ぶっちゃけそれほど面白くはなかった。
長い。まどろっこしいし、金持ち令嬢がジョーに惹かれる理由がわからぬ。
ネタバレ注意!
そもそも、ジョーが車に盛大に撥ねられるのが分からぬ。
ジョーは信号が設置された横断歩道の真ん中に立っていたのである。女を眺めてぼけっと立っている内に信号が変わった。車が猛スピードで突っ込んできて撥ねられる。
わたしが中国人に教わったもっとも人生で役立つ智恵は、「車道を横断するときは絶対に走らないこと」である。「ハシルトヒカレルヨ」と教わった。
ジョーはずっと道の真ん中に立っていたのだ。その立っている人間を猛スピードで撥ねるということは故意に撥ね飛ばしているとしか思えない。つまり、あれは事故ではなく事件である。
そんな事件を起こす必要があるのは、ジョーの体が欲しかった死に神に他ならない。
フォスターの曲にオールド・ブラック・ジョーというものがあり、死に神を歌った曲だと教わったことがある。ジョー・ブラックがそれにかけているのかは分からない。