一昨日のマル劇の続きであるが、鬼滅だけではなく、クリストファー・ノーランのテネットについても解説していた。
ちなみにこの動画、メメントのネタバレをサクッとやってくれるので、メメントを見ようと思った方はこの動画は映画を観てから観た方がいい。
そのなかで、「テネットを理解するには、まずメメントを理解しなければならない」と宮台氏が言っていたので観てみた。
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が、テネット、全然分からん。
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そもそも、テネットはSFであるが、メメントはサスペンスである。メメントは時間を扱うとはいうが、それはシナリオで時間を戻しているだけで、話の筋では時間は普通に順行している。
さて、本題。メメントについて。
メメントはテネットとは違って、難しくはない。普通に分かる。そして、面白い。宮台氏が容赦なくネタバレしてくれたが、それでも面白く観られた。
ネタバレ有り。
短期記憶を失った男が主人公。男の記憶は妻が殺害されたところで切れている。以来、男は直前の記憶以外保持することが出来ない。
しかし、男は犯人を捜す。結局、犯人は自分自身であった、というオチなのであるが、そこへ至る脚本が秀逸なのだ。
物語は現在=時点Aに向かって、過去からと、未来から進む。白黒とカラーで構成される。
白黒映像→A←カラー映像
みたいな。余計わかりにくいか。
白黒は過去から現在へ向かって、つまり、普通の時間軸で物語が進む。
カラーはシーンごとに戻して、つまり、未来から過去へ向かって物語が進む。
未来から過去と言っても、テネットのように後ろ向きで歩いたりはしない。フィルムの逆回しもない。
いうなれば、シーン1、シーン2,シーン3と時間軸にそって物語が構成されているとしたら、それを、シーン3、シーン2、シーン1と流していく感じだ。シーンごとでは時間は普通にすすむ。
話自体は大した話ではないのであるが、この構成が芸術過ぎるのだ。
テネットやインターステラーには思想性があったかもしれないが、メメントに思想性はほとんどない。純粋に、面白いサスペンスだ。
これ以上説明する必要はないと思う。ぜひ観てほしい。もちろん、プライムだ。
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