文学・文具・文化 趣味に死す!

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硯を洗った

 

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硯の墨というのは固まってしまうと本当に取れない。

 

硯には丘と海がある。盛り上がっているところが丘で、擦った墨をためておくところが海である。

 

丘には鋒鋩という細かい突起がある。この突起で墨を削って墨を下ろすのである。だが、洗わないと鋒鋩に墨滓が詰まり突起がなくなる。そして、墨がおりなくなってしまうのである。

 

であるから、わたしは使用後、丘は洗って墨を落としていたが、海の方はさっと水を掛けるだけでこすったりはしなかった。墨が落ちていないのはわかっていたが、硯の機能として問題がないと考えていたからだ。

 

しかし、墨がたまっているというのは面白いものではない。なんでも、膠が腐って臭う、との情報もあった。なので、硯を本格的に洗うことにした。

 

まず、一晩水につけておく。これで、結構取れたのであるが、本気でこびりついている墨はこれだけじゃ落ちない。

 

割り箸の出番である。割り箸でごしごし擦るのだ。うむ。確かに落ちることは落ちる。だが、全部落とすのは無理だった。もはや、へばり付いている、というよりは、染み込んでいる、感じなのだ。

 

ということで諸賢。面倒だから丘だけ洗うなどという横着はせずに、海もしっかり洗った方が、あとから面倒が少ないだろう。