諸賢は蘇という食べ物をご存じだろうか。
飛鳥時代の昔から食べられていた日本の伝統食である。
いや、ほとんど貴族しか食べていなかったので伝統食と呼ぶのはいかがか。
まずはご覧あれ。
古代から高級品だったらしい。現代でも紛う事なき高級品である。
なんとそのお値段。
50g=1000円!
薄く切って喰え、とのことであるが、柔らかくてなかなか切れない。包丁じゃ無理。たぶん糸かなにかで切れば綺麗に切れるかも。
こう言うのとか。そう。切り味は、ゆで卵の黄身に似ているかも。
まぁ、ぶっちゃけ見た目はあまり美味そうじゃない。
では味は!
あまり美味くない。
不味いっていうわけではないが、美味くはない。天然の甘さ、というが、それほど甘くない。いや、むしろ甘くない。
舌触りはざらざらした感じである。なにか細かい粒子が舌に絡みつく。
牛乳を煮詰めて作ったというが、まさにそんな感じである。
チーズ、というが、チーズとはちょっと違う。チーズのような鼻に抜ける香りはない。
全体的に味は薄い。なにか食べ方を間違えたか? 古代の人たちだって、これをありがたがって喰っているとはなかなか考えにくいのであるが。