文学・文具・文化 趣味に死す!

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コロナ騒動の哲学的考察

橋下徹氏はリアリストで言ってることが合理的で夢がないから嫌いなのであるが、今回のコロナウィルスの件は氏の発言を大いに持ち上げたい。あと、トランプもなんか下品で自己中心的で好きではないが、今回は持ち上げたい。

 

コロナよりも経済の方がよほど大切。

コロナで死ぬ人間よりも経済破綻で死ぬ人間の方が多い。

コロナなど大したことない。

気にしすぎるな。

 

もちろん、橋本氏はもう少し上品な言い方をしている。

 

選抜も中止、ディズニーはさらに延期、政府は非常事態宣言を発動して速やかに自粛を禁止する命令を発動すべきである。

 

マスコミも問題である。

 

 

コロナウィルスで1人死亡!

90代の男性が死亡したことが関係者への取材でわかった。男性は心不全の基礎疾患を抱えていた。

 

 

スポーツ紙の見出しか。大往生ではないか。

これは表現の自由を制限しかねないが、政府は緊急事態宣言を出してコロナ関係の報道はすべて検閲すべきである。

 

 

そうでもしないとこの騒動はおわらない。なぜなら、何もないに等しいところから騒動が起こっているのだから、解決は論理的に不可能なのである。問題のない問題は解けないのである。

 

だから橋本氏のいうように、基準を設けるべきなのだ。

たとえばインフルエンザの死亡者数は一日50人。

なので、コロナウィルスの死者が一日100人を上回らない限り自粛や報道を禁止する。こういった措置が必要だ。

 

 

では、なぜコロナ騒動が起こったのか。

わたしは人類のDNAに刻まれた平和に対する恐怖が発動したのだと考える。

恵まれている罪悪感を払拭せんがための行動だ。

 

ある人が温室を持っていて、その中で雑草のようなものを育てていた。

「これなに?」

と聞くと、スイートピーだという。全く花は見当たらない。

彼曰く、

「これは失敗。やっぱり北風に当てないと育たないんだ」

わたしは花のことはよくしらないが、さもありなんと思った。

 

諸賢は麦踏みというものをご存じだろうか。少し出てきた麦の芽を足で踏みつけて、根の張りを強くすると言う。最近ではトラクターで踏みつぶすらしい。ネットに、踏んだ麦と踏まない麦の違いが載っていた。踏んだ方が明らかに大きく強く育っていた。

 

これと同じように、人間には張り合い、というものが必要なのだ。もっと簡単に言うと、敵が必要なのだ。受験勉強などでもライバルがいた方が成績が伸びる。ライバルなどというと綺麗に響くが、日本語に訳せば感情的憎しみの対象である。

 

そして、これは個人だけでなく、集団にも必要である。会社にも、チームにもライバルは必要であり、会社やチームが強くなるためには困難が必要なのである。願わくは我に七難八苦を与えたまえ、である。

 

本来人類は自然の驚異が存在した。だが、医療が発達し社会が発達し、驚異という驚異は失われてしまった。もしくは、滅多に起こらなくなった。そこで、再帰的な脅威が必要となる。

 

よく例にでる、手つかずの自然。この地上に人類の及ばない場所はないのであるが、あえて「この範囲に手を入れるのはやめましょう」と決める。そのようにして、手つかずの自然を「作る」のである。

 

校庭の芝生化事業というものがある。最初はむき出しの土よりも芝生の方がいいだろう、ということで始まったが、芝は伸びる。それを地域の人間で刈っていると、地域コミュニティが再生できた。最近は地域コミュニティ再生のために芝を植えているとか。

 

これも、地域コミュニティというものを現代化の中で失ってしまったので、あえて、作るという行いである。

 

これと同じように、人類は人類に対する脅威を自ら作り出す場合がある。意識的か無意識かは別にして。

 

人類は人類のアイデンティティのために敵を必要とする。我々が何者であるかということを確認するためには、共通の敵を持つしかないからである。

 

人類の歴史には、その合間合間に災害ユートピアのようなものを必要とする。しかし、実際の災害を起こしたり、戦争をしたりするのは、もうこりごりということで、きわめて小さな事象を、人類の存亡をかけた驚異のように扱うことによって、災害ユートピア的な人類愛の生成を目指しているように見える。

 

もしこの手法が成功すれば、人類は未来永劫戦争をする必要はなくなり、スマートに災害ユートピアを作ることが出来るようになるのだが、はたしてその結末やいかに。