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スピリット・オブ・ロードスター を読んだ。感想 レビュー

いつも19時に投稿しているがちょっと早めに投稿する。

 

スピリット・オブ・ロードスター  ~広島で生まれたライトウェイトスポーツ

スピリット・オブ・ロードスター ~広島で生まれたライトウェイトスポーツ

 

 

このブログの読者はしつこいくらいに聞いていると思うが、わたしの夢はオープンカーを所有することである。

 

しかし、先立つものがないのである。あと、いろいろな制約もある。

 

なので、ロードスターが欲しいのであるが、本体ではなく本で我慢した。

 

この本、高評価で、実際面白いのであるが、わたしのような車素人には半分以上ちんぷんかんぷんであった。

 

例えばこんな感じだ。

「フロントサスペンションは、ロードスターの伝統に則ったインホイール型のダブルウィッシュボーンが用いられる。上下のアームが共にホイール内側でハブを支持する形式だ。特徴は軽量コンパクトでタイヤの支持剛性が高く、その支持剛性がダンパーに強度的に依存しない――」

 

ほとんど意味不明だったがロードスターのこだわりとか、壁をいかに乗り越えたとか、あたらしいアイディアとか、なんとなくわかった。

 

ちなみに、著者は素人にもわかりやすいように頑張って色々説明してくれている。例えば剛性と強度の説明では、ティッシュペーパーの箱の喩えを用いる。ティッシュペーパーの箱の両端を持って捻ろうとしても結構な力が要る。これが剛性だ。しかし、置いた状態で殴れば簡単に潰れる。これが強度。剛性があってもイコール強度があるというわけではないことを説明している。

 

その他にも、デミオと同じ部品だから強度が心配ということに関しては、強度はそれ自体では語れない。全体の重さの中で語らなければ意味がないという。その喩えで用いるのがペットボトル。2リットルペットボトルに水を満たして力強く振れば、持っている指の部分が凹む。しかし、空の状態で振ってもペットボトルは凹まない。

 

などなど。

 

あと、ライトウェイトスポーツカーがどうして廃れたのか。それは安全性能の義務化に寄るところが大きい。安全性能を高めるために車は重たくなる。だから、エンジンもどんどん大きくなってきた歴史がある。

 

諸賢はリトラクタブルヘッドライトをご存知だろうか。昔のスポーツカーでよくあったぱかっと飛び出すヘッドライトである。しかし、最近の車では見ない。わたしはデザイン性の問題だと思っていたら実は違った。あのライトの形状が「危険な突起物」に該当するために消えたのである。

 

ロードスターではNAのライトがNBで消えたのはそのためだ。

 

実にいろいろ知らないことが学べた面白い本である。知識がある人が読んだらもっと面白いのだろうと思った。

 

ああ、オープンカー。